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無視したわけじゃなくて、気づかなかっただけなんだけど……。
「えっと……」
相談するか、迷ったの。
でも私の思い違いかもしれないし、まだ確信がもてなかった。
「ううん、何でもないよ」
「……そう」
翼は深くは聞いてこなかった。
ただ、少しだけ心配そうな表情を浮かべていたの。
「ならいいけど、困ったら相談してよ」
言いたくないことは無理に言わせないけど、それでも相手を楽にさせようとしてくれる。
翼なりの気遣った言い方だった。
「あ、そうだ。若武から集合かかったんだけど……櫻木がいるってことは、もう聞いてる？」
「うん、さっき教えてもらったよ」
「じゃ、いっか」
そう言うと、翼も自分の席に向かった。
そこで、斜め前の席のAちゃんに声をかけている。
「櫻木、おはよ」
「あ、おはよう。朝練ないとつまんないね」
「ほんとそれ、結局早く来ちゃったし」
翼とAちゃんの関係は、なかなか良好だと思う。
当初は、簡単にkzメンバーに推薦されたAちゃんを、翼がよく思わないんじゃないかって心配していたの。
でも、Aちゃんの人柄の良さだったり、同じバスケ部で頑張っているだけあって、仲は良さそう。
お互いに信用してるみたい。
もちろん私も、Aちゃんは初めてできた女の子の友達だから、特別に思っている。
若武たち四人はもちろん、Aちゃんの入団を認めているわけだし、Aちゃんがkzに本加入する日も近いかな。
そう思うと嬉しかった。
kzの集合を楽しみにしながら、その日の学校を終えて秀明に向かったの。
秀明の授業も、今日はたまたま数学がなくて、悩まされずに勉強を進められた。
でも、授業がないからって勉強しないのはダメだよね。
苦手な教科なんだもの。
内容が進まない今日みたいな日に復習をしっかりしておいた方がいいと思う。
ちょっと憂鬱だけど……帰ったら数学やろう、と心に誓った。
秀明の授業を終えて、カフェテリアに到着すると、今回は最後じゃなかったんだ。
いつものテーブルについていたのは、順に小塚くん、翼、上杉くん、そして……伏せているのはAちゃん？
三谷Cのメンバー四人だ。
「あ、アーヤ」
「今日は早いな」
「三谷B、ちょっと授業長引くみたい。もうちょっと待たないと来ないから、とりあえず座ってよ」
そう言われて、小塚くんに引いてもらった椅子に腰かけた。
作者のひとりごと(随時更新)
春編お付き合いありがとうございました！夏編は私が書きたかったお話てんこ盛りなので、なかなかまとまらずに苦戦中です……。気長にお待ちいただければ有り難く思います。それでは続編でお会いしましょう！
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奈都(プロフ) - 涼宮美桜さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けるとやる気が出ます。師走の忙しい時期ですが、とにかく公開だけはしようと思っているのでお待ちください。 (2018年12月9日 21時) (
レス) id: 98247bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
涼宮美桜 - 12月15日、絶対に夏編見ます！楽しみです！これからも、頑張って下さいね！ (2018年12月7日 16時) (レス) id: 73c1c90619 (このIDを非表示/違反報告)
奈都(プロフ) - 涼宮美桜さん» ありがとうございます！とても嬉しいです。夏編がなかなか書き進まず、公開は遅くなってしまいそうなのですが、必ず完成させるのでもうしばらくお待ちいただければ嬉しく思います。 (2018年11月6日 22時) (レス) id: 98247bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
涼宮美桜 - とっても面白かったです！夏編も楽しみにしてます！！ (2018年11月5日 16時) (レス) id: 73c1c90619 (このIDを非表示/違反報告)
奈都(プロフ) - 志恵さん» コメントありがとうございます！春編まではとりあえず早めに更新できそうなので、頑張って進めたいと思っています。これからも読んでいただければ幸いです。よろしくお願いします。 (2018年9月30日 10時) (レス) id: 98247bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奈都 | 作成日時：2018年8月10日 9時
