『無気力なあの子は元天才スパイカー』 【ハイキュー!!】

■"EP.38 ページ40

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すぐさま、日向くんに駆け寄ると当の本人は唸りながら額を押さえていた






一先ず、生きてたから安心







救急車〜！とか言って焦ってる武田先生面白い


大丈夫です…！と笑って立ち上がった日向くん






だが、私の横で負のオーラを醸し出してる影山を見て日向くんは真顔になることとなった











「…なにボケェーっとしてた
…試合中に…」



「あ…ぅ…あ〜…」










あ、この影山見たことある


確か、日向くんが影山の後頭部にサーブぶつけた時もこんな感じだった




影山が怒鳴らない時ってまじ怒りなんだろうな








「…俺は知ってるぞ…

エースはカッコイイけど自分の一番の武器が囮なんてかっこわるい
自分に東峰さんみたいなタッパとかパワーがあればエースになれるのに」




「っ…！そ…そんなこと思ってない！
…くも…ない…けど…」








少なくとも思ってるってわけね




まぁ、でも、わかる気がするな





“エース”とか“守護神”とか“司令塔”とかと比べて“囮”ってあんまりパッとしないしなぁ…







「エースがいるってわかってから興味とか憧れとかの他に嫉妬してたろ」









その言葉に、日向くんの眉が動いた



図星ってことね








「…羨ましくて…何が悪いんだ
もともとでかいお前になんか絶対わかんないんだよ！」








日向くんがそう言った瞬間、体育館の扉を開ける人がいた



用務員さんだ




どうやら、鍵を閉める時間が迫っていたらしい






だが、武田先生のお陰でその場は丸く収まり主将が試合の続きを始めるよう指示を出した








『……』









その後も順調に進む試合



点差はあるものの、少し頑張ればひっくり返せれるような点数差だった



と、その時、ふと影山が日向くんを指さして町内会の人たちへ声をかけた










「あの…！
次、コイツにトス上げるんで全力でブロックしてください」



『ぇ…』










速攻っていうのは、あくまで予測不能だから有効なだけあって手の内晒してブロックと真っ向勝負ってなったら、今の日向くんに勝ち目なんてないはずなのに。






まぁ、真っ向勝負になったら…の話だけど。




影山、なんか考えてるのかな？









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