22．今日は奥さんって ページ22
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なんとなく気まずい空気が流れる。
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翔「………。」
智「………。」
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既に席に着いていた櫻井さんの左隣は空席で、一人で来ている様子だった。
……こういう所って、奥さんとは来ないんだ…。と心の中で思いながらも
私は指定された通りの席に着き、大袈裟なほど陽気に振舞おうと強引に口を開いた。
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A「…あー。さ、櫻井さんも仕事終わりに直接来たんですか！？」
翔「え？あー、うん。そうだよ？」
A「へぇ〜。じゃあ、映画！お好きなんですね！」
翔「好き…なのかな(笑)この映画は公開前から気になってたから(笑)」
A「そうだったんですね〜、そういえば今日は奥さん…」
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自分で自分の傷口をえぐってどうすんの、と思いながらもそう言うと、櫻井さんが「あっ、」と顔を曇らせた。
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あれ、私変なこと言っちゃったかな、と櫻井さんの顔色を伺っていると、上映開始の画面に切り替わって
何となく二人でアイコンタクトを取った後画面に顔を向けた。
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その際、智の方にも顔を向けたけど、明らかにさっきとは違う態度に戸惑って
結局話しかけることは出来ずに映画は始まった
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23．今にも消えてしまいそうな貴方の大きくて広い背中→←21．真っ暗闇の中で、またあなた。
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作者名：向日葵
| 作成日時：2016年4月11日 20時
