13．自分の意思を伝えるのは難しい ページ13
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結婚……。
結婚……。
私が、結婚………。？
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どっさり溜まった今日中にパソコンに打ち込む予定の資料の山。
その地獄の山を目の前にして。私の頭の中には嫌というほど「結婚」という文字が並べられていた。
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ゆっくりと目を閉じて昨日のことを思い出す。
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……。うん。
やっぱり私、プロポーズされた。
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智「…A。その山、あと二時間で片付くの？」
A「……ぬわぁあ！！」
智「……(笑)そんなにびっくりしなくても…(笑)」
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ほんとにこの男は。タイミング良いのか悪いのか分からない時に現れる。
でもきっとそれは、タイミング悪い時。
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智「……会社中、噂になってるみたいだよ。」
………。
あ、やっぱりか。
その声で我に返る。そういえば今日はどこにいっても「おめでとうございます！」とか「招待状待ってます！」とものすごくはにかんで言われたり。
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私の知らない間に、既に会社中は私と智の祝福モード全開。
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A「…噂って怖いね、(笑)」
智「会場と日にち決めたの？って上司に聞かれまくったよ(笑)」
A「いや、話進みすぎじゃない？！まだそんなの全然(笑)」
智「……決めなきゃね。日程。」
A「………あ、…うん。」
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こうやって話してる時も向こうでは「キャー！」と楽しそうに話す女の子たちがいて。
日程とか…。会場とか…。そんな細かいところまで頭回んないよ…と気を抜いていると、
智が耳元で「じゃあまた後でね」と囁く。
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そんなこんなで周りは祝福モードなのに、─･･･なのに
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A「………っ」
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翔『今日、夜空いてますか？』
"
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神様は本当に意地悪だ。
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作者名：向日葵
| 作成日時：2016年4月11日 20時
