59.君にハラハラ…という感じ ページ10
「俺、たいこうと浮気するから」
こんぴといると毎日あきない。だけど、まさか俺を好きなはずのこんぴの口から、そんな言葉を聞くとは思わなかった。
俺、なんかしたっけ?
いろいろ考えてみるけど、思い当たる節がない。
もしかして、こんぴ流の冗談?
って思って、まじまじと顔をみても冗談っぽくないし。
そうなると、だんだん不安になってきて、またいろんなことを考えてしまう。
浮気ってことは、俺と別れる気はないってことだよな。ってことは、やっぱ俺に不満がある? でも、最近はちゃんと好きって言葉にもしてるし、キスだって…うん、してる。俺的には不安にさせてるつもりはないけど、こんぴ的には不満があって、俺じゃ物足りないってこと!?
しかも、相手が大光って…。
ダメじゃん!
こんぴはわかってないけど、大光が好きなのはこんぴなんだって。やぶ蛇になったらどうすんだよ。
俺は慌ててこんぴの肩をしっかり掴み、
「浮気は絶対ダメだから」
はっきり目をみて伝える。
「うん、わかってるよ。矢花も絶対ダメだからね」
にっこり笑顔で返すこんぴ。
あれ?
こんぴの言ってる浮気と俺の思ってる浮気、なんかちょっと違ってたりする?
────────────────────────
今「矢花でもそういう勘違いするんだね」
矢「いや、するでしょ、普通」
今「そう?」
矢「そうだって」
今「でも、うれし…」
矢「?」
今「だって、たいこうにやきもち妬くくらい、俺のこと好きってことなんだよね」
矢「そうだよ。いくら大光が心配でも、それで、もし、なんかあったら…」
今「大丈夫だって。俺が好きなのは矢花だし、たいこうが好きなのも矢花だもん」
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作者名:すもも | 作成日時:2020年4月24日 20時