60.ハート泥棒 ページ11
ずっと好きなのを隠してると、どうにも我慢できないときもある。だけど、それを言葉にはできないから、最年少って立場を利用して甘えたあの日。
普段、無関心を装ってるのに、本当は優しい俺の好きな人は、いつもより俺の傍にいてくれて、俺の隠した気持ちを癒してくれる。
たった一言、好きって言えたらいいけれど、今はまだ言っていい時じゃない。言えば警戒されて、確実に俺から離れてしまうから。それでも気づいてほしいとも思う。
だから、どうしたら気づいてもらえるのか、いろいろ考えてみるけれど、これっていうアイデアが思いつくわけでもなく、だらだらと時間だけが過ぎていく。
俺としては、いつの間にか気になる存在っていうのを目指してるから、一緒にいる時間が増えるのは、かなりのチャンスなんだけど、それを活かしきれてないんだよな。
「もしかして、矢花とケンカした?」
なんて、バカな質問しちゃってるし。もっと気のきいたこと言えたらいいのに言えない俺には、きっとまだまだ高嶺の花。これじゃあハートを盗むなんて、夢のまた夢。
でも、近い将来、必ずこんぴのハートはいただくから、いつかくるその日まで、
「いまはたいこうといたい気分」
俺のハートをこんぴに盗ませてあげる。
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今「たいこう。顔、真っ赤」
大「そんなことないし」
今「そんなことあるよ」
大「じゃあ、気のせい」
今「気のせいじゃない。やっぱ熱あるんじゃ…」
大「大丈夫だって」
今「やっぱあるよ。どうしよ。ねぇ、矢花ぁ、矢花ぁ」
大「え。ちょっ、待って」
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作者名:すもも | 作成日時:2020年4月24日 20時