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「見て見て姫〜!めっちゃ綺麗やろ〜?」

『そう、だね。すごい綺麗…。』



窓から見える夜景を指差して何故か自慢げにそう言う不破くん。私は心からその夜景を綺麗だと思うことが出来なかった。

朝から今に至るまで、特に変わったことは無かった。ほんとに今日別れ話をされるんだろうかと疑ってしまうほどにいつも通り。

大事な話(別れ話)をされるのであれば、今しかないだろう。私は明らかに高級そうなレストランの席に腰を下ろす。

私の正面の席には不破くんがそわそわした様子で座っていた。



「____姫。」

『っ…どうしたの、不破くん。』



不破くんが席を立つ。遂に来たか…。今にもこの場から逃げ出してしまいたい衝動を抑えて、平然を装って何とか返事をする。



「俺と」



不破くんの言葉が詰まった。恐怖で視点が合わない瞳。一体私はどこを見ればいいのだろう。夜景に照らされた不破くんの顔が視界の端に映る。

恐怖で震える私に不破くんが告げた言葉は、予想もつかないものだった。



















「俺と結婚してください。」

『_____え?』



ふわりと微笑んで片膝を着き、どこから取り出したのか指輪が入った箱を差し出す不破くん。

その表情はどこか緊張しているようで、自信があるようにも見えたし、恥ずかしがっているようにも見えた。

私はじっと不破くんの瞳を見つめる。彼の瞳は真っ直ぐに私だけを捉えていた。彼の瞳に、嘘はなかった。





『勿論、喜んで……!』





気が付けば頬を何か温かいものが伝っていて、不破くんは変わらない笑い声を上げながらそれを拭ってくれた。

複雑な感情に包まれる中、不破くんはそっと私の左手の薬指に指輪をはめる。



「____A、愛してんで。」





不破くんはきっと、最初から私しか見てなかった。

その愛を一瞬でも疑ってしまった自分が嫌になるけれど、不破くんはそんな私でさえ愛してくれるのだろう。



『私も愛してるよ不破くん。』



…やっと言えた。初めて言えた相手が(不破くん)でよかった。

窓の外の夜景に負けないくらい。ううん、夜景よりも、不破くんは輝いていた。





「俺の特別はAだけやから。」












私だけ【fw】_____5/4.完結.





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作品ジャンル:恋愛
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Near(プロフ) - 伊藤。さん» 夢主ちゃん独占欲つよつよですよね…!ちゃんとメンヘラ感出ててよかったです😌𓈒𓏸 最後までご愛読ありがとうございました!🙏✨ (5月6日 11時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤。 - 結ばれて良かった....地味にメンヘラ感ある夢主好き (5月5日 23時) (レス) @page21 id: 900669addd (このIDを非表示/違反報告)
Near(プロフ) - みはさん» ありがとうございます😭短い期間でしたが、ご愛読していただきありがとうございました✨💕 (5月4日 22時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
みは - ハピエンよかった😭😭毎日楽しみにしてました🥲💕 (5月4日 22時) (レス) @page21 id: 407a058ce0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Near | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/  
作成日時:2023年4月25日 20時

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