𓈒𓏸𓂃.゚✶ 𓈒 𓏸 𓐍 ページ14
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「ほんまにごめんっ!!」
我を失ったかなように、普段のホストな彼はどこへやら、ひたすら謝罪を繰り返す不破くん。
恥ずかしいからちゅーしたことは伏せておいたけど、それを伝えたら不破くんは今以上に謝り倒すことだろう…。うん、このことは秘密にしておこう。
『いいのいいの。不破くんも疲れてたみたいだし、ワガママ言っちゃってごめんね。』
「いや、それでもさ……。」
そう言ってぎこちない笑みを浮かべる私に、自分の口を片手で覆って私のことをじっと見る不破くん。
どうしたの、と口を開こうとすれば、不破くんにいっぽ先を越されてしまった。
「姫、ちょっとだけ目瞑って?」
『え…?こう……??』
なんだろうと不思議に思いつつも、不破くんにお願いされた通り目を瞑る。視界が暗闇に包まれて、彼の顔すらも見えなくなった。
「__嫌やったら突き飛ばしてな。」
『え、それってどういう……』
不破くんの声がさっきより近くなった気がして、その言葉の意味が気になって、思わず瞑っていた目を開く。
目を開いた瞬間に飛び込んで来たのは、不破くんの端正な顔で、次の瞬間には「ちゅっ」と可愛らしいリップ音が部屋に響いた。
唖然と固まったまま、徐々に離れていく不破くんの顔を見つめる。相変わらず整った顔してるなぁ…。
「にゃはは、ちゃんと意識がある時にちゅーしたかったなって思って。」
不破くんは悪戯っぽくふわりと笑ってそう言う。ホストじゃん…いや、ホストなんだけどさ…。と自分でもよく分からないことを考えて脳を落ち着かせる。
「どしたの姫。もっかいちゅーしとく??」
『あ、え…や…あのっ……ギブ、です…!』
ずいっと顔を近付けて再び妖艶な笑みを浮かべて尋ねる不破くんに、私は顔を真っ赤にしてギブアップだと訴える。
不破くんは「そーお?」と言いながら笑って、近付いていた顔を遠ざけた。ほっと安堵する私。
あんな端正な顔が近くにあったら、どんな人でも耐えられないよ…。目のやり場に困ってしまって、咄嗟に自分の手元に視線を落とす。
「姫の反応かわいいなぁ。ずっと見てられるわぁ。」
全く不破くんはどこまで女誑しなんだ、という意味を込めた視線で不破くんのことを見る。
私以外の女の子にそんなことしないでよ……。
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Near(プロフ) - 伊藤。さん» 夢主ちゃん独占欲つよつよですよね…!ちゃんとメンヘラ感出ててよかったです😌𓈒𓏸 最後までご愛読ありがとうございました!🙏✨ (5月6日 11時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤。 - 結ばれて良かった....地味にメンヘラ感ある夢主好き (5月5日 23時) (レス) @page21 id: 900669addd (このIDを非表示/違反報告)
Near(プロフ) - みはさん» ありがとうございます😭短い期間でしたが、ご愛読していただきありがとうございました✨💕 (5月4日 22時) (レス) id: 4ac6422a64 (このIDを非表示/違反報告)
みは - ハピエンよかった😭😭毎日楽しみにしてました🥲💕 (5月4日 22時) (レス) @page21 id: 407a058ce0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Near | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時:2023年4月25日 20時