旧校舎のキュウケツキ (ページ19)

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今日もチャイムギリギリに入ってくる渡辺くんを見つける。

宮舘くんも一緒だ。

そういえば、渡辺くんに1日1回の約束はいつするのかとか言われてないな。

そのせいで午前中は散々なことになった。

どの授業中も渡辺くんのことが気になり、寝てる姿を見るともしかしてお腹すいてるのかな…とか心配になって気が気でないし

渡辺くんが休み時間に立つだけで今からかなって、気になるしなんだか落ち着かない。

でも4限目でやっとお昼の時か。と言う結論に辿り着いた。

それもそうだなと思い直すと朝からの自分は何してたんだと脱力して。

そしてお昼休みになると、案の定

渡「来栖さん、行こ」

と目も開いてないんじゃってくらいの寝起きの顔でわたしの席にやってきた。

阿部くんと宮舘くんも先に生徒会室行ってるねと声をかけてくれて

渡辺くんとわたしは旧校舎の図書室に入った。

渡「俺さ、たまに来栖さんの姿ここで見たことあったんだよね。」

「えっ？」

渡「いつも図書室入っていく人いるな〜と思ってた。ここ、好きな場所なんでしょ。」

みられていたなんて。というか旧校舎に人がいる自体思ってもなかったからな…。

渡「俺が変なこと頼んでるからせめてリラックスしてほしいなって。」

いつもスンとした顔で話す渡辺くんがちょっとにやけながら話してる姿をみて少し笑ってしまう。

「あ、なるほど…ありがとう笑」

渡辺くんなりに気を遣っていただいてるのだろう。

というか、ちょっと照れてるのかわいい笑

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