旧校舎のキュウケツキ

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この学校には９人のイケメンがいる

３年生に２人
２年生に４人
１年生に３人

２年の１人は違うクラスだけど

３人は同じクラスで１人はわたしと唯一話す男子、あべちゃん

もう１人はみんなから舘様と呼ばれている一目置かれた人

そしてもう１人…

今目の前にいるこの人。

渡辺翔太。

わたし、来栖A。

目の前のイケメンに襲われかけてます。。

事の発端は10分前に遡る＿＿

わたしのお気に入りの場所、旧校舎の図書室

別に本が好きなわけではなく、ただ木の匂いと窓辺に置いてあるふかふかのソファが好きで

あと、新校舎に十分な設備がある図書室があるためこの図書室には人は来ない

だから、放課後や授業をサボる時などよく来る場所

わたしが見つけたわたしだけのお気に入りの場所

だと……思ってたのに。

退屈な授業を淡々と流し、放課後になると真っ直ぐここに向かった

ふかふかの２人がけの赤いソファにカバンを放り投げ、ソファの後ろにある窓を開ける

それがいつもここにきてからまずやる事

しかし、今日はいつもと違うことが起きた。

カバンをソファに放つと、柔らかいソファに乗っかるボフッて音とは程遠い鈍い音が鳴り、さらには聞こえてきた人の声…

渡「うっ…」

え！？

完全に人がいないと思っていたから驚きで腰抜けそうになったが耐えて

ソファに近づけば

そこに横たわっていたのはここの制服を着ている人の体

の頭の方に乗っかっている自分のカバン

頭に乗っかっているから誰かわからんが…全く動く気のないその体を見て

瞬時に悟ったこと…

やっちまった！！！！！

確実にこれ、わたしのカバンがヒットしたやつだ！！

どーしよう！

とりあえず、生存確認…しないと。

その人に近づいて、

「すいません大丈夫ですか？」

と聞いてみるも返事なし。

…あかんやつや！！

カバン…どけたほうがいいよね

カバンをそーって下ろしたら出てきた顔

それは

同じクラスの

わたしが1番関わらないであろう

そう思っていた男

渡辺翔太だった。

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