【uszw】夕日が綺麗な意味を教えて (ページ22)

今日:12 hit、昨日:0 hit、合計:12,933 hit

★What's made of? - 2 ページ22

スラスラと俺の質問に答えていくAに「よく知ってるなあ」と素直に感心すれば「そういう学科にいたので」と彼女は照れくさそうに笑う。

　ちなみに男の子が何でできているのか聞けば、カエルとカタツムリと子犬のしっぽらしい。うーん、よくわからないですね！なんでそのチョイスなんだろうか。もうちょっとちゃんとしたもので出来てると思うんだけどな。

「ところで、Aは何でできてるの？」
「えっ？ええ……？……仕事？」
「ちょっと待ってそれはダメ。もっとマシなものいっぱいあるでしょ！？」
「あはは……、まあ、好きな物でできてるとは思うんですけどね。ゲームとか、漫画とか。」
「ふーん？」
「そういう優人さんは何で出来てるんですか？」
「俺？俺は……まあ、やっぱりゲーム実況じゃない？あとは、そうだな。」

　Aでできてるかも。

　そう言えばAは驚いたようにぱちくりと瞬いたあと首まで茹で蛸のように真っ赤になった。そして「ばっかじゃないの！？」と大声が飛んできたものの考えが纏まっていないのか彼女の声は言葉にならないまま消えていく。

「ばっ、は？え？なに？なん、なに？急に……殺す気か……？」
「お願いだから勝手に死なないで。」
「貴方のせいですけど！？」
「ごめんごめん。毎度いい反応してくれるから、つい。でも俺、嘘は言ってないから。……で？Aは何でできてるって？」
「ひぃ……、」

　ここまで言えば彼女は正解がわかったのだろう。真っ赤な顔で涙目になりながら口を開いた。

「わ、私は、優人さんで、できていま、す……！」
「はい、合格。よく出来ました。」

　ご褒美として触れるだけのキスを贈ればAの恥ずかしさが限界に達したのか奇妙な呻き声をあげながら両手で顔を隠してしまった。そんな彼女を見ながらいつになったら慣れるんだろうかと思う反面ずっとこのままでいて欲しいとも思ってしまう。

(あー、ほんと俺の彼女って可愛いなあ。)

　そんな確かな幸福感と満足感を噛み締めつつ、愛しい彼女を強く抱きしめた。