20.イルカ ページ21
「イルカだ…可愛い…」
「確かイルカ好きって前言ってたような…」
現在イルカエリアにいます。
海にいる哺乳類が好きなのでとても嬉しい楽しい。
のんびり泳いでいるイルカが非常に可愛い。
「泳げるってすごいね…」
「イルカだから。」
「まぁそうなんだけど、自分が泳げないからすごいなって思った。」
小中学生の時、プールの時間は憂鬱でしかなかった。周囲の人は上手く泳いでいるのに自分だけ謎の泳ぎ方になっていた。
船から落ちると溺れるタイプだ。
「プールとか嫌いではないんだけどね。周りの泳ぎ方が綺麗だから自分が惨めに思えるんだ。」
「自分は泳ぎ方は気にしてないけど。…じゃあ一緒に行く?」
「え?プール?」
「うん。」
あの、女性の肌を見るなんて自分にはできない、と言いそうな颯くんがプール…?
どのような心の変化があったのだろうか。
「いいけ…」
最後まで言いかけて考えた。
私のコンプレックスは?自分のスタイルだ。
水着は綺麗なお姉さんや可愛いお姉さんが着るから似合うんだ…。
「自分のような板…いや…いろいろ足りない者にはハードルが高いと言いますか…」
「何で葛藤してるか知らないけど、自分は気にしない。あと、そういうことは男の前で言うものじゃない。」
真剣な目だ。しかし、顔は赤い。
いい人だな…と、思いながら
「…人が多すぎるところは嫌だけど、そうじゃないところならいいよ。」
と、言った。
絶対布の面積が大きい水着を着ると決めた。
スクール水着ではない。
「わかった。ありがとう。」
ここで来ました、爽やかな笑顔。
「その笑顔ずるいよね。」
「笑うなってこと?」
「いや、笑って。笑顔好き。」
「撃った弾が跳ね返ってきた感じがする。」
「ちょっとよくわからないけど、次ジュゴン見たいな。」
ずっとイルカエリアにいたのでそろそろ移動しようと思う。
「わからなくていいよ。迷子にならないように。」
双方おずおずと手を差し出し、手を繋いだ。
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薊 - みっちゃんさん» コメントありがとうございます!そのように思っていただけて嬉しいです。不定期更新ですが、よろしくお願いします! (2019年4月7日 2時) (レス) id: f34ac70128 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん - 面白くて一気に読んでしまった!この話のカップルは初々しくて良いですね! (2019年4月3日 22時) (レス) id: b4edfa4067 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - おれやなぎさん» コメントありがとうございます!頑張ります…!今後もよろしくお願いします (2019年3月29日 20時) (レス) id: 16497c87cc (このIDを非表示/違反報告)
おれやなぎ(プロフ) - 薊さん» 新しくて面白い!更新頑張ってクダサイ (2019年3月25日 20時) (レス) id: 31d6ef12c3 (このIDを非表示/違反報告)
薊 - air@低浮上さん» すみません…レス押し忘れました… (2018年12月3日 23時) (レス) id: 02884e4a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薊 | 作成日時:2018年11月19日 0時