【番外編】愛してる、と_sgi/ymmt ページ4
須貝さんver
『すーがーいーさん!』
伊沢さんと話終えた途端の須貝さんに後ろから飛び付く。
「うわっ!?Aかぁ」
突然のことだったのか、私の思惑通り良いリアクションをしてくれる。
「どうしたの、急に」
少しニヤッとしつつ、それでいて優しさの溢れる笑顔で話しかけてくれる須貝さんに、私も笑みを溢す。
『いや、特には。須貝さんが好きだな〜、と思いまして』
抱きついた体勢のまま喋る私を咎めもせず、須貝さんはにこにこと笑って全く、と言う。
「A、良いこと教えてあげるから耳貸して」
須貝さんはそう言って私の頭を軽くぽんぽんと撫で、屈んで私の耳許に唇を寄せる。
息が耳許にかかってくすぐったい。
それよりも好きな人の顔が傍にあることで心の奥がもっとくすぐったい。
「俺はね、愛してるよ」
『…ぁ』
少しだけいつもより低く響いた声に、顔が熱くなり言葉を発することができない。
「A顔真っ赤だよ。可愛い」
笑いながらいじってくる須貝さんの胸に顔を埋める。
『私だって…愛してます』
私の言葉を聞いて笑ってあしらった須貝さんの耳が赤くなってたのを私はしっかりと見ていた。
山本さんver
『山本さん!10回クイズしませんか?』
「おっ、いいね」
私の「クイズ」というワードに即座に反応した山本さんのクイズ好きに微笑ましく感じながら、私は好戦的な笑みを浮かべる。
『では、thatって10回言ってください。英語のです』
「えーと、that,that,that………」
『これはペンです。って言ってください』
「This is a pen.」
『これはペンです。って言ってください』
「あーっ!うわー、やられた」
笑いながら繰り返した言葉で、山本さんはクイズの答えが分かったのか、悔しそうに言う。
「日本語で、これはペンです。って言わなきゃいけないってことかーっ!」
大層悔しそうにする山本さんに、可愛さと優越感を感じる。
『じゃあ、すき、って10回言ってください』
私は今回の目的に、少しだけ緊張する。
「えー、すきすきすき……」
『ありがとうございます!私も好きです』
「あっ、やったなぁ」
山本さんはすぐに気付いたらしく笑いながら私を軽く小突く。
『だって、言って欲しいじゃないですか』
「そんな回りくどいことしなくたって言うよ」
山本さんが私の目をとらえる。
「愛してるよ、A」
『わ、私もです…』
心臓の音がやけに五月蝿い。
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R - 初めまして!読まさせて頂きました。リクエストをしても良いですか?もし良いのであれば夢主が失恋して砂川さんに相談したら付き合うみたいな感じです(?)よろしくお願いいたします! (2021年10月9日 7時) (レス) id: 25d77a33b7 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - [作者の独り言]おおよそ一年ぶりの更新です。長く間が空いてしまいましたが、少しずつ更新していくかもしれません。 (2020年7月19日 15時) (レス) id: 6a4f573938 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - [作者の独り言]ただ好きと隙はイントネーション同じだけど鋤は違うのが難点ですね。 (2019年7月2日 22時) (レス) id: 9b47b20b96 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - 更新まで間が開き、大変申し訳ございません! (2019年6月29日 8時) (レス) id: 9b47b20b96 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - 月乃さん» リクエストありがとうございます!大人っぽいこうちゃんのお話ですね。書かせていただきます! (2019年4月17日 7時) (レス) id: 9b47b20b96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼衣瑠璃 | 作成日時:2019年2月11日 8時