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「ほら、ねぇ…はやく頷いてくださいよ」
橙乃知野は蕩けた顔で私を見てる
普通はこの顔で堕ちるけど、私はそう簡単には堕ちねぇぞ
「ねぇねぇ、はやく…」
やめろ、そのお預けくらった犬みたいな顔で見るな！
なんか悪いことしてるような気分になるから！
てか、ワイテルズはどうした？！
「はやく頷いてくれないと、俺とここで一晩過ごすことになりますよ？それもええけど」
良くない！
「ちなみに、ワイテルズのみなさんは反対方向を探しに行きました」
お礼したいならこういうときにしてよ
私は璃音に連絡しようとしたが、
「ダメやで？」
何故か連絡出来なかった
橙乃知野は私の額を軽く押している
クソ、あの神通信を妨害出来ることを私達に教えなかったな…？
多分、額を押すことが妨害のスイッチか
「璃音さんに連絡しようとしてるのがバレバレや。この調子やと知らんかったんやろ？ここ抑えられると通信出来へんくなるってこと」
橙乃知野は私の頭をグリグリと押した
「俺は、いや、俺らは通信のことも、好感度表示のことも、攻略法を知ってることも全部全部教えられているんです」
ニヤっと笑う橙乃知野
「例えば…好感度表示は“俺らのために”追加されたもの…っていう情報はどうですか？」
…へぇ
この人たち、“私が今どこまで知ってるか知らないな”
「要らない」
私は足で橙乃知野と私の体を離した
「ごめんけど、私はそのこと知ってるんだ」
「……………………………は？」
長い沈黙の後、橙乃知野から放たれた低い声
「今私の視界には“【橙乃知野 病み度 0】”って表示があるんだよね。今貴方イラついてるでしょ？なのに“病み度どころか怒り度も0”って表示されてる。薄々と気付いてた。」
「好感度表示は貴方達が操ってるんじゃないのかな…って。でも、細かい操作はまだ出来てないんでしょ？」
軽く煽るとどんどん焦った表情をする橙乃知野
「な、なんでそれを………」
「貴方の行動で最終的な判断はした。わかりやすいよ、“詐欺師”」
イベントとかも少しチョロい反応をする橙乃知野は、一応“詐欺師”という異名を持つ
彼の行動のほとんどは“嘘”とか、“偽善”でしてることが多いから
ヒロイン以外に向ける行動は全てヒロインのため
後、ついでに言えば捏島孝行にコーラと言いながら麺つゆを渡したことからもそう言われている
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薊(プロフ) - はゆりさん» 報告ありがとうございます。直しておきますね。 (5月12日 9時) (
レス) id: 7fce24f1a6 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - コメント失礼します。面白くて一気読みしちゃいました！あと83話多分最後のシーン、名前が変更されていません。 (5月11日 23時) (レス) @page43 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
薊(プロフ) - 名無しの高校生さん» コメントありがとうございます。設定や世界観はけっこう頑張って考えてたのでそう言ってもらえて嬉しいです。これからもできるだけたくさん更新するので見ていただければ嬉しいです。 (2023年4月5日 7時) (レス) id: ea13576d57 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの高校生 - お話の展開が面白くてとても好きです。設定も世界観も私の好みで楽しく拝見させていただきました。無理せず更新して頂けると嬉しいです。作者様のこと陰ながら応援させていただきます。 (2023年4月5日 1時) (レス) @page31 id: ed930c6c24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薊 | 作成日時：2023年3月16日 21時
