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「裕太いい加減こっち見てーー。」
玉「わかってるっ。」
「分かってないじゃん。」
玉「わかってるっ。」
「・・・。」
わー!わー!って、両手で顔隠しても、耳は赤いよ。
あ、ピアスあけてんだ、1、2・・って、結構あるな。
痛いの嫌で開けなさそうかと思いきや意外。
玉「・・・ほんとごめん。」
まだ目を合わせないまま、
雨の音に混ざって裕太がボソって。
玉「ちょっとかなり恥ずかしいところ見られちゃったわ・・。」
「・・・。」
玉「いつもミツに負けないように、大人ぶってんのバレた。」
「え・・・っ。」
玉「まじもう・・・俺・・。」
そうだったんだ・・・裕太小悪魔って思ってたけど、そうだったんだ。
初めて教えてもらったその事実に、
どうしてだろう、うれしい・・かもしれない。
そんなに気にすることないよって、
裕太はそのままで十分かっこいいじゃんって、
言ったら私、偉そうかな?
・
・
玉「・・・・・・・・・・・・まだドキドキしてる。」
「ごめんね、すぐ気づかなくて・・」
玉「それだけじゃないの。焦ってるのと、ドキドキしてんので俺めちゃくちゃ・・。」
「・・・っ!」
やっと目があったと思えば
その視線はいつもの裕太よりずっと大人で、男らしくて、
かっこよくて、
前髪の間から見えるその強い視線に
私の心臓は大きく音を立てた。
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作者名:たむあ | 作成日時:2017年5月21日 18時