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「･･･付き合ってからも不安だったもん。」
宏「俺も、不安にさせたくなくて必死にマイのこと隠してた。」
「それがすごいバレバレだもん。」
宏「･･･だな。電話とかしょっちゅう掛かってくるしさ。」
「私にはニカっていう仲間もいたし。」
宏「あいつはまじで･･･、まぁ･･･そうだな。」
「･･･結構辛かったんだよ？」
宏「マイから相談受けたとき、頼られて正直嬉しい気持ちもあったっつーか。
今までずっと、辛い思いさせちゃったときもあっただろうし。」
「･･･。」
宏「今は友達だし、何の問題もないよなって考えてた時点でアウトだよな。」
「でもマイさんの気持ち知ってたでしょ･･･？」
宏「ん･･･。」
「オープンキャンパスの日だって、マイさんの話ししたら、切なそうな顔になってたじゃん。」
宏「それはマイのことを思ってじゃなくて、Aに対してに決まってんだろ･･･」
「･･･私･･？」
宏「Aがすげー辛い顔してるから、俺、どんだけ苦しめてんだろって･･･そう思ったらから･･。」
「･･･。」
宏「俺はAが好きだし、マイのことは本当に何もない。これからも関わるつもりもないし、マイの気持ちには答えられないって返事もした。」
「･･･。」
宏「俺がはっきりさせてこなかったのが、悪かったんだろうけど･･･。」
「･･･。」
宏「あの日最後まで俺の話し、ちゃんと聞いて欲しかった。」
「･･ごめ･･･なさい･･。」
宏「いや、俺もごめん。でも、片想いで終わらせてればよかったって言われてさ、まじでもう何も言えないし、頭真っ白になっちゃったわ。」
「･･･。」
宏「･･･今も、そう思ってる？」
「･･･。」
宏「･･･。」
「･･･。」
宏「タマ優しいっしょ。」
「･･･。」
宏「なーんかニカも玉森さんの味方っぽいし？」
「･･･。」
宏「･･･お前の気持ちが今、俺に１００パー向いてないの分かるからさ。」
「･･･。」
宏「待ってるわ。」
「･･･。」
宏「･･･もう暗くなっちゃったな、帰るか。」
・
ぶらんこからポーンって立ち上がって、
私の方を向いた宏光は、とっても優しい顔をしていた。
すべて、私の心の中を見透かされてる気分。
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作者名：たむあ
| 作成日時：2017年5月21日 18時
