101 ページ1
・
夏休みに入って1日目の朝。
重い足取りで制服を着た私は静かな学校へと向う。
先生「はいこれ通知書、それから進路希望のこともしっかり考えておけよ。」
「・・・はい。」
先生「水野、興味ありそうな大学は片っ端から見とけ。
いろんな道がこの先たくさんあるんだ。選べる数だって、本人次第だからな。」
・
はあ・・・なんだか先生の口から言われることって重いなぁ。
将来やりたことなんてないし、
それにいまの私それどころじゃないんですけどーみたいな。
・
宏光は昨日どんな気持ちで部屋を出て行ったんだろう。
正直その顔が怖くて見れなかった。
・
マイさんが宏光を好きだから頼った。
宏光もマイさんの気持ち分かってて助けた。
ただの心の狭いやきもち。
宏光がマイさんと関わることが嫌でしょうがなくて。
『宏光の優しさ』
それだけじゃ片付けられないような事件が起きている気がしたの。
・
・
ずっと見つめているだけの方が幸せだったのかな。
付き合うって思ってたより難しい、、
よく聞く片想いのほうが楽しいってこういうことだったの?
私より遥かに経験が豊富な友達が言ってたセリフにちょっと納得。
・
宏「にかいどーーーう!!それお前のじゃねーーーよ!!!」
「・・っ。」
校庭のグラウンドから響いて聞こえてきた大好きな彼氏の声。
その声も今は私の中ではモヤモヤにしかならない。
・
・
私の考えすぎ?よくあること?私が嫉妬深すぎる?
いっぱいいっぱい考えるけど、
答えなんて見つかるはずない。
・
・
宏光と付き合ったあの日からずっと、
ううん、もっと前からかな。
・
宏光とマイさんの関係が、
怖くて仕方なかったんだ。
1159人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たむあ | 作成日時:2017年5月21日 18時