愛の魔法をもっと...【Ki】

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言ってしまってから気付いた





水野の顔がどんどん曇っていくのに。







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「そそそっ･･そうなんだっ！！へ〜マイさんなんだー！！」








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無理矢理明るく笑おうとするこいつを





もう何度見てきたか分かんない。









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北「マイが無理矢理してきたんだよ、俺が寝てるときに。」







「･･･っ。」






北「別に俺がしようと思ってしたキスじゃない。」








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事実を伝えたって結局はキスしたってことが





水野にとってはショックだって、そんなん知ってるのに俺は。









北「A。」









いつもは名前読んだら嬉しそうに口元緩むけど






今日は何も変わんない。









マイが元気ねぇ時、いつもどうやって笑顔にしてたっけ。





･･･そうだ、あいつは勝手に手繋いできて勝手に喜んでたんだ。





いつもは振り払うその手を、俺はそういう時だけ離さなかった。









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でも、水野はなにをしたら喜ぶのかさえ、俺は知らない。









同じように手繋いだら喜ぶか？





また、マイと同じように消えていくか？









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「北山くん･･･。」







北「ん？」






「教えてくれてありがとね、私ちょっとトイレ行ってきていい？」






北「･･･ああ。」








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ありがとね、って･･･。






お前それどんな気持ちで言ってんだよ･･･。








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水野の喜ばせ方を知らない俺は、俺にむかついてた。

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