愛の魔法をもっと...【Ki】

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北「腹でも痛いの？」





「ううん。」





北「じゃあ頭？」





「ううん。」





北「じゃあやっぱ映画がハイレベルだったんだな？」








冗談交じりにそう言ってくる北山くんに



私はどう返せばいいのか分かんない。







夢で見たこと、言っていいのかな。




そしたらまたあんな切ない顔になっちゃうのかな。






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北「なんだよ、言っちまえよ〜らくになるぞ〜。」






「･･･。」






北「ん？」







そうやって優しい声を出されると




自然に口が動いちゃうから不思議だ。







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「き･･･北山くんは･･･っ。」






北「うん。」






「･････････キスしたことあるの？」






北「･･･は？」









・








･･･。




あー失敗したっ、終わった。






そんなこと聞いてどうすんねんっ！






キスキスばっか頭浮かんでついにやられた？！






ただ夢の話しすればいいだけやんっ！！！








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北「とりあえず外出ようか。」





「あ･･･はい。」









私の突拍子のない質問にも




こうやって北山くんは冷静な対処、さすがです･･･。




もう頭も上がりません。








・








・









北「俺の経験値が気になってるってわけじゃなさそーだな？」






「･･･。」









木陰の下、誰も座ってないベンチに腰掛けて





北山くんは私の頭の中を見透かす。









・









北「正直に言ってみ？俺の何が気になってる？」






「何って･･･いうか･･。」






北「じゃあ映画見てなんかネガティブな妄想繰り広げてんの？」






「そっ、それはっ･･･。」








合ってないこともないですけど。








・









北「･･･。」







「･･･。」






北「･･･。」







「･･･。」







北「･･･。」









・








これはーーー･･･、






私が発言するまで無言というやつですか？








・







・









夢で見ちゃったって、正直に言えばいいのね？






そうだよね、夢だもん。全然現実じゃないしっ！






むしろ現実だったら口が裂けても言えないしっ！









えーーいっ！！！！！！









「実はゆめ･･」



北「あるよ。」







・





・








「････････へ？」






北「キス、したことあるよ。」

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