愛の魔法をもっと...【Ki】

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駅に規制がかかるほどの混雑の中、






少し離れたコンビニで待ち合わせした私たち。









吉香「去年より人多くない？」






「それ確か去年も言ったー。」





吉香「浴衣、似合ってるね！」






「ありがと！！吉香も綺麗！！」









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カランコロンって、慣れない下駄の音が涼しくて、心地いい。







「･･･んー。」







男の人の集団見ると、つい北山くんを探しちゃう私。





でもこんな人ごみの中じゃ、見つかりっこない。









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吉香「りんご飴〜。」






「私いらないから、待ってるね。」









そうやって口実つけて、１人で周りを見渡しても






大好きな彼の姿は見えないまま









ヒューーーー･･････





ドンッ！！









花火が上がった。









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綺麗･･･






今頃北山くんも同じ花火見てるんだぁ････。









私も一緒に見たかったなぁ･･･。









吉香「また北山くんのこと考えてんの！？」







「えへっばれた？」









吉香に呆れ顔されちゃっても、







何度だって考えてたい。









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ハートの花火とか、にこちゃんの花火とか






落ちてきそうなくらい大きな花火。









あっという間に終わっちゃうんだ、こういうのって。









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吉香「A、あっちのほうが空いてる。」






「奥！？」






吉香「行くよっ！」









駅に上がる階段も規制がかかってるから、





なるべく人が少ない奥へと進んで、どうにか列に並べた。







人多すぎっ。この駅に対してこの人の量･･･そりゃ暑いわ。









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「･･････････････あれ？」









階段の上の方、見慣れた背中。









北山くんだ･･･っ！








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この距離じゃ同じ電車にだって乗れないや





せっかく見つけられたのに。









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でも私、後ろ姿だけでわかっちゃうなんて、





相当好きだな。







いつも電車降りるときに見てるから、もう覚えちゃったよ。









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吉香と別れて電車に乗り込んでもまた、






北山くんのことばっかり考えた。

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