愛の魔法をもっと...【Ki】

１７ ページ17

・





せっかくお休みの日に会えたと思ったら



もう帰んなくちゃいけないなんて･･･１日がもっと長ければいいのに。





・









北「何モタモタしてんの？早く乗るぞ。」




「うん･･･。」





・





いつもの電車のドアが開く。





あーあ。これ乗っちゃったら、もうすぐバイバイだ･･･。






・








北「分かりやすいのな、お前。」





「え･･･？」





北「また月曜会えんじゃん、それじゃだめなんだ？」





「た･･･っ、足りないっ！！！」





北「ぶっっ･･！！！おまっ･･！！！足りないってなんだよ！笑」









勇気出して言ったのにそんな爆笑されるとは。



･･･でもそんな大笑いしてもらうと、なんか嬉しい。







・






・









ずっとそんな調子で北山くんは笑ってるから



私も何も話しができなくて




あっという間に彼が降りる駅になっちゃった。








・









北「･･･････・。」






「北山くん？降りないの？」






北「あ、いや降りるけど･･･」









・









さっきまで笑顔だったはずの北山くんは、




驚いたような目をして、動かないまま、





でも視線はずっと、駅のホームに向いている。









・









・







「どしたの？」







・







・









その時やっと気付いたんだ。






・





・







視線の先に、また同じようにこちらを見つめる






女の子がいるってことに。

１８→←１６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す