愛の魔法をもっと...【Ki】

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北山くんと電車で会ったあとは



すごくつまらない。






とぼとぼ学校まで歩いて



のんびり授業聞いて、帰って。







早く朝が来ないかなって眠る。









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そんな毎日を送っていたからか



この１ヶ月はものすごく一瞬だった。








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今日もそんな退屈な夜。



窓から見えるまんまるの月を、



１人ボーッと眺めて



私の手にはスマホ。







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「はぁ。なんのためのスマホなんだか･･。」









北山くんの連絡先、まだ知らない私。




連絡先知ってたら、今すぐにでも電話できるのに。








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「明日こそ聞かなくちゃっ。」








夏休みなったら毎朝会えなくなっちゃうし



それが去年かなり寂しかったし、



その前には絶対、連絡先聞かなくちゃ生きていけないっ！









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「おはようっ！北山くんっ！」





北「んーおはよ。」





「あのさっ。連絡先交換しない？」





北「あ、そういやしてないっけ。」







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割と緊張して聞いたのに





ほいって、しゅっしゅってスマホいじって





簡単に交換してくれた北山くん。







そんなことならもっと早く聞いてればよかったぜ･･･。






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「今日はたまさんいないんだね。」





北「なに？会いたかった？」





「いや、２日連続で会ったから今日もてっきり会うかと思ってた。」





北「楽しそうだったな、タマとしゃべんの。」





「んーなんかほんわかした人だね。」





北「･･･。」





「あっねぇ今日の夜、電話してもいい！？」





北「出れたらな。」





「出てよぉ！！」





北「俺が今出れる状況か予想すれば。」





「･･･手厳しいですね。」







そんな北山くんもたまらないですが。





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北「じゃーな。」





「うん、またねっ。」




北「明日、来れたら来れば？」




「え･･･っ？」




北「サッカーの試合。」




「えっ！！！」








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ぷしゅーーって閉まってしまったドア。



相変わらず背中しか見てないけど、



今日はそんな背中も全く悲しくなくて。







北山くんのサッカーしてる姿が見れるなんて



楽しみでしかない。

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