第九話 ページ10
昼休み、嬉しさを噛みしめつつアイツのところへ行く。
『……ん？あっグルちゃんおっはー……あ、いまはこんにちはか』
なんてアホな事を言っているがそんな事どうでもいい
「聞いてくれ！今日要の方から話しかけてくれたんだゾ！！しかも俺だけ！！」
『おおぅ、グルちゃんテンションたっか……でも凄いじゃん！！進展だよ！！やればできる子！』
「ふっ、もっと言ってもいいんだゾ！」
『調子乗ってるからやめとくね』
「おい」
これ程までに嬉しいことがあるか？好きなやつに自分だけが挨拶された……脈ありなのでは？
『甘いねグルちゃん、まだだよ！』
「そうなのか？」
まだまだ攻めなきゃというコイツ
『鈍感ちゃんはね、恋に気づくまでも時間がかかるんだよ！向こうが完全に落ちるまで攻め続けなきゃ！！』
ババーンと効果音がつきそうなほどにドヤ顔をかます幽霊。……まぁ、しかしそれもそうか……
「分かった、もう少し続けて見るゾ」
『その意義だ！！……ってチャイム鳴るよー』
「ん？あぁ……」
放課後は生徒会の会議があった。丁度校内の立ち入り禁止区域についての議題だった。
「そういや最近グルッペン屋上行きやるよな何しに行ってるん？」
コネシマがふとそういう、見られてたのか…
「気分転換だ、屋上は空気が美味しいからな」
「屋上といえばうちのクラスの女子が幽霊を見たって言ってましたよ」
ショッピが思い出したようにそう言う、幽霊…アイツの事か？
「ちょっとやめろよそう言う話」
「ひとらんお化け苦手だもんね」
「えー！俺気になるわ！話したやショッピくん！」
「えー」
ひとらんが心底嫌そうな顔とは裏腹に何人かはワクワクした顔をした。かく言う俺も少し気にはなっていたから丁度いい……ショッピは軽くため息をつくと静かに話し始めた
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作者名：にわとり。 | 作成日時：2019年11月16日 16時
