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笑顔待ち ページ20

玉「んー、彼女にかー」





そんな事を呟きながら、


裕太は少し上を向いて考えて、







玉「裕くん、かな、」






私の目を見て笑いながら答える。







A「…裕くんか、可愛いね。」


玉「そ？」


A「…うん………」









やっぱりいるよね、


こんなにカッコいい人、女の子がほっとくわけがない。


どうしよう、しばらく話せそうにないや。


聞かなきゃよかった。


思ってたよりショックが大きい…。



なんか、泣きそう。







そう思っていた時、









玉「…なーんてね」


A「…………？」


玉「俺、彼女いそうに見える？」


A「……え、だって、」


玉「彼女いたら女の子と二人でこんなとこ来ないよ笑」


A「…………、」


玉「彼女いませんよ。」








裕太は笑ってて、


言ってて寂しくなったわ、なんて、笑ってて。






私も笑おうとして、














玉「は！？ご、ごめん！」


A「………、ごめんっ、気にしないで」


玉「もーほんとごめん、泣かないでー」


A「泣いてない泣いてないっ！ほんとにっ、大丈夫っ」







笑おうとした瞬間溢れ出したコントロール不能の涙。




安心したのか、


裕太に彼女ができる事が途端にこわくなったのか、



今考えても、わからないけど。







とにかく情緒不安定な私が落ち着くタイミングを、



裕太はただ静かに、


待っていてくれたんだと思う。

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