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誰も何も話さずに、
しんとした社長室のドアがバタンと急に開いた。
驚いて振り向いた視線の先には、
西「失礼しますっ！」
西島さんがいた。
「なんで…ここに？」
そんな小さな私の呟きに
西「休憩で。
ちょっと聞きたいことあって、
速水のところへ行ったら、いなくて。
さくらちゃんはどこに行ったか言わなかったけど、電話のメモに社長の名前が書いてあったから
もしかして、って思って。」
西島さんは息を切らせながら、
ちょっとだけ私に笑いかけた。
そして、すぐに社長に向き合う。
西「社長っ！
なんでですか？
それ、俺にも関係ある話ですよね？
俺抜きでするのは違うと思います。」
その顔には焦りとか憤りとか、
いろんなものが混ざってる。
西「俺は恋愛禁止のアイドルじゃない。
30になる男に大切な人がいたら
いけないんでしょうか？」
社長「まぁ落ちつけ。そこ座って。」
社長に促されて、
西島さんは私の隣に座った。
社長「別に俺は、
付き合っていることを悪いって
言ってるわけじゃない。
ただ。
今の状況でこれを公開されたら、
お前はなんて説明するんだ？」
そう言って社長は
私との写真じゃなくて、
実彩子さんとの写真を机の上に置いた。
西「…っ！」
社長「速水さんとの写真よりも、
むしろ問題はこっちだ。」
西「それは、もう過去のこと・・・。」
社長「さっきも言ったけど。
千晃は妊娠、結婚、卒業。
宇野がメンバーとしかも、
西島と付き合っていたってことが発覚したら
AAAの評判はガタ落ちだろうな。」
そのやり取りを見てるしかできない私。
社長「お前にとっては過去かもしれない。
でも、今。
これを知るファンには過去じゃない。
せっかくドームに立てるまでのグループに
なったAAAだ。
ここからってときに
２つのスキャンダルは
致命傷だってわかるよな。」
致命傷。
その言葉に、
返す言葉もなく黙ってしまった西島さん。
社長「このまま解散してしまうっていうのも、
お前にとったらいいのかもしれないな。」
西「そんなこと…」
膝の上でぐっと拳を握りしめた西島さん。
「あの…。
朱里さんは…、
なんて言っているんですか？」
社長「まだ、なにも。」
朱里さんの、
本当の目的は私がここから
いなくなることのはず。
ならば。
私が選ぶ道はただ、
ひとつだ。
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由希(プロフ) - 読みました。6も楽しみにしてます。読んでて涙が出てきます、切ないです。早く隆弘くんに助けに来てもらいたいです? (2019年4月10日 22時) (
レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - 続きが気になって…お楽しみをありがとうございます (2019年4月10日 22時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» ありがとうございます！続きは次枠でお楽しみくださいませ☆ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 早速読みました、続き気になります、更新楽しみにしてます (2019年4月9日 23時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます！コメントいただけるとすごく嬉しくて励みになります！隆ヒーロー…隆弘っ！早く助けに来てね★ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年2月25日 8時
