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154 side Nissy ページ4

一人きりのベッドで目を覚した。
隣にAの姿はないけど、
かすかに残る
Aの匂い。


時間を確認すればもうお昼すぎていた。


西「まじか…。」


体を起こそうとすると、



西「…っ!」


ズキッと痛む背中と腰。


ここ何ヶ月かの疲れが
一気に来た感覚。
思うように体が動かない。



なんとか上半身を起こすと、
サイドボードにはスマホと水。
そして、
小さなおにぎりが乗ったお皿が
ラップをかけて置いてあった。


『行ってきます。

今日はゆっくりしててね。』


小さなメモに、
Aのきちんとした字が並んでいた。



Aがいつ寝て、
いつ仕事に行ったかもわからない。


行儀が悪いと思いながらも
きっと、動けないであろう俺を
見越してここにこれをおいていったAを
思いながら、ベッドの上でおにぎりを食べた。



『おにぎり、ごちそうさま。

おいしかった。』



とメッセージを送って、
また布団に潜り込む。



数時間前までここで眠っていたはずの
Aを想って目を閉じる。


好きすぎて、
切ない。


こんな気持ちを持つことになるなんて
自分でもびっくりだ。


ずっと一緒にいたい。


だから、
もっともっと認められないといけない。



ソロで、アリーナクラスを埋められて、
更に有り余るくらいの券売状況。


喜んでくれるファンのみんなの顔。



でも、まだまだだ。


俺にはまだ、
届けたい、作りたいものがある。


そして、
俺の隣にはAがいてほしい。


そのための道筋を
考えながら
ウトウトしてまた眠ってしまった。



次に目が覚めて
リビングに続くドアを開けると、



「あ、起きた?

もう少ししたら起こそうと思ってたんだ。
よく寝れました?」



テーブルに料理を並べているAがいた。
帰ってきてしばらく経つのか、
ラフな格好をして、
シャワーを浴びたのか半乾きの髪。


西「え?

いつ、帰ってきたの?
起こしてくれればよかったのに。」



「起こしたんだけど…ね。


全然起きないから。」


Aは
そう言って笑ってる。


「今日はね、
たかの好きなもの、
たくさん作ったんだー。

お疲れ様会ね。」



テーブルの上には、
たくさんの料理が並んでて、
どれも俺が好きなものばかり。


西「うまそ。

なんか手伝う?」



「ううん。座ってて?

あ、ビールでいい?」


パタパタと動くA。
ビールでいい?
なんて、ちょっと新婚みたい…なんて考えてる
自分がいて、なんだか笑ってしまう。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - ao.aoさん» ありがとうございます!応援しただいて嬉しいです☆続編も楽しんでいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - idmさん» ありがとうございます!5も公開しました。引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
idm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます!!続編も楽しみです(^^) (2019年2月23日 18時) (レス) id: 8b61c6c3c0 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - 更新、楽しみに待ってます! (2019年2月22日 22時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» コメントありがとうございます!色んな捉え方、ありますねー☆そこまでちゃんと読んでもらって嬉しい限りです☆ (2019年2月22日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年1月1日 14時

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