113 ページ13
映像を見終わり、
サプライズの打ち合わせを終え、
本番の準備が始まるまで
みんなそれぞれの時間を過ごす。
西「速水ー。」
名前を呼ばれて西島さんの近くに行く。
「はい。」
西「ちょっといい？」
「はい。」
楽屋を出て
西島さんに連れて行かれたのは、
使っていなそうな小さな部屋。
「どうしたんですか？ソロの方ですか？」
西「うん。
ちょこっと思いついたことがあって、
チームのみんなに伝えておいてほしいんだ。
明日帰ったら、すぐ打ち合わせしたい。」
「はい。」
白い紙にサラサラと書かれる、
西島さんのアイディア。
文字と絵と図とごちゃまぜのそれ。
早口に説明されるのに不思議と、
西島さんの言葉は頭にすっと入ってくる。
「わかりました。メールしときます。」
西「ごめん、頼むな。
助かる、Aがいてくれて。」
ポンとわたしの頭を撫でて
部屋を出ていこうとした西島さん。
西「あ。忘れ物。」
「え？」
と西島さんを見上げると、
触れるだけのキスが降ってきた。
西「昨日、キスしなかったから。
あ、あと。
俺も、Aがいないとよく眠れなかったよ。
もう一日、一緒に寝れないんだよな。」
着ていたパーカーを脱いで
私の肩にかけてくれる。
西「それ終わったら、
少し休んでからおいで。
ギリギリになったら、
電話鳴らすから。」
じゃ、と本当に部屋を出て行った西島さん。
俺も、よく眠れなかったってことは。
私も、よく眠れなかったこと、
ばれちゃってる。
しかも。
私よりハードなのに。
「西島さんはいつ、休むの？」
閉じたドアの向こうには、
きっともういない西島さんに問いかける。
かけてくれたパーカーに腕を通すと、
西島さんの匂いに包まれる。
長すぎる袖をまくって、
作業を始める。
少しの不安でも
ぐらぐらと揺れてしまう私の心はお見通しで。
仕事ももちろん必要だっただろうけど、
こうして話をすることで、
気遣ってくれてるんだろう。
私は、ちゃんと愛されてるし、
大事にされてる。
公演が終わったら、 ちゃんと言わなきゃ。
ありがとうって。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 575人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リリィ(プロフ) - くまさん» いつもありがとうございます！できるだけはやく、4をスタートできるようにがんばります！ (2018年12月25日 8時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - kikiwingwingさん» いつもありがとうございます！色々Nissy事が嬉しくて忙しいですね☆続きもぜひよろしくお願いします！ (2018年12月25日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» ありがとうございます！年内には4をスタートしたいと思ってます。よろしくお願いします☆ (2018年12月25日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - えーーー二人で歩む道けーへんの〜〜とめっちゃ気になります。次シリーズ楽しみにしてますね (2018年12月19日 1時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
kikiwingwing(プロフ) - プロポーズって！！最高です！コメント久しぶりですが、毎日リリィさんの更新も楽しみに待ってますよ！！大好きです！ (2018年12月19日 0時) (レス) id: 3cf9c9f18d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リリィ
| 作成日時：2018年10月14日 21時
