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一度口に出したら、
止まらなかった。


「私、何勘違いしてたんだろ?
西島さんが私を好きだなんて…、
こんな私のこと…。


私なんか、なんの価値もない。
私なんか、みんな必要じゃないのに。



わかってたのにっ!
知ってたのにっ!


やっぱり
私なんか、いなくなればいいっ…」


感情に任せて、
言いたくない言葉がどんどん出てくる。



西「いい加減にしろっ!」



聞いたことのない西島さんの声に、
びくっと体が震える。

私の両腕を掴んで、
正面から私を見る西島さんは
今まで見たことのないくらいに、
怒っていた。



西「さっきの、

実彩子とのことは、
俺が悪い。


でも、さ。


俺のAへの気持ちは、
全然届いてない?


さっきの一瞬で、全部否定されるほど、
俺の気持ちは届いてない?」




怒ってるのに、
泣きそうな声で言う西島さん。


西島さんが掴んでる所が、
ギリギリと痛い。



「西島さ…んっ。」




西「Aだって、
俺に言ってないことあるだろ?



唐沢のこと。
なんで黙ってた?


俺はそんなに頼りない?」


唐沢さんの名前に身体が
ゾクッと震える。




「なんで…?」




西「あいつが、俺のところに来たから。」



「言おうっ…て、思ってた…。」



西「あいつが、
Aを悩ませて、
苦しめてたってだけで。



殴り倒して、
それから、会社から追い出してやるって。

二度とこの仕事につけないようにしてやるって、
考えるくらい、


俺は…





Aが好きだよ。」


それだけ言うと西島さんは
私に背を向けて病室から出ていった。



離された腕には、
握られていた跡がついていた。


西島さんの想いが痛いくらいで、
私は声を上げて泣いた。


何も考えられない、
考えたくない。


好きなのに。
私だって、
好きなのに。


あの場面を見ただけで、
自分の知らない西島さんがいるってだけで、
どうしょうもなく苦しくなるぐらい、


西島さんが好きなだけだ。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - loversoul5296さん» うれしいコメントありがとうございます!同じ西島さん像を共有できて嬉しいです☆この先もよろしくお願いします! (2018年10月14日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - ao.aoさん» コメントありがとうございます!3もスタートしましたので、これからも楽しんで頂けたら嬉しいです!最高にいい!の言葉、すっごく嬉しいです☆ (2018年10月14日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - くまさん» いつもありがとうございます!頑張ります☆ (2018年10月14日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
loversoul5296(プロフ) - 凄く引き込まれますね。しかし切なすぎて苦しすぎて。そんな西島さんすらかっこよすぎて(笑)現実の西島さんがどんな恋愛するのかわからないけど、リアルな西島さんに大切にして貰える女性はきっと素敵な人だろうなって。完全に私の中の西島さんはこの西島さんです(笑) (2018年10月14日 0時) (レス) id: a5209292a1 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - いい!いい!最高にいい!幸せになってもらいたいです更新楽しみにしてます。 (2018年10月13日 11時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2018年8月21日 15時

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