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ふっと笑って体を起こした西島さんが起き上がり、
電話にでる。

その一つ一つの仕草に
見とれてしまう。


スマホを持つ手。
すこし傾げた首。
サラッと流れる髪。


華奢に見えるのに、大きな背中には
昨日私がつけてしまったであろう爪の痕が
赤く残ってしまっていて、
なんだかドキドキする。


頭の中はどんどん冷静さを取り戻してきてるのに、
中途半端に上げられた熱が体を疼かせていている。


その熱を外に出したくて、
ふぅーっと、長く息を吐く。


そして起き上がり、
ベッドから出ようとすると、
行かせないとばかりに手首を掴まれる。


戸惑う私とは反対に、
声色一つ変えずに話し続ける西島さん。



西「え?
今日の夜?

んー遅くなるかもしれないけど、行く。
あ。一人連れてきたい人がいるんだけどいい?

うん、
うん、

わかった。
いつもんとこね。了解。じゃ。」


電話を切った西島さんが、


西「今日仕事終わったら、打ち合わせがてら、
シロセたちとご飯行くことになったから。


Aも一緒に。」


「え、私はいいですよ。

お邪魔になりますから。」


西「だめ、彼女だって紹介したいんだ。

大事な友達だから。」



ちょっとだけ照れながら言う西島さん。



「彼女って私のこと?」



西「他に誰がいるんだよ。」


「・・・や、ちょっとびっくりしちゃって。

西島さん、私とのこと誰にもいうつもり、
ないんだと思ってたから…」


西島さんは、私の言葉にちょっと考えた後、
はっとした顔をして言った。


西「もしかして、不安にさせてた?」


不安に思う理由はそれだけじゃない。
答えに悩んでいた私に、


西「他にも、なんかあったりする?」


と、問いかける。


不安…は、ある。
でも。
言っていいのかな?


西「A?」

西島さんの両手がわたしの顔を包む。


西「すれ違いたくない。


我慢させることはあるかもしれないけど、
しなくてもいい我慢はさせたくない。

何かあるなら、言ってほしい。」


まっすぐ私の目を見つめてくれる西島さん。


その大きなきれいな目で
至近距離で見つめられると、
すべてを見透かされてるような、
そんな気持ちになる。

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作品ジャンル:恋愛
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- こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 URL貼ってくれてありがとうございます。 これですぐに読みに行けます。 (2019年1月4日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 秋さん» コメントありがとうございます。言われてみれば…そうですね。リンク貼ってみます☆ご指摘ありがとうございます。 (2019年1月2日 17時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません...。 いきなりこんなことを言ってしまいすみません...。 (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません(>_<) それならこの物語の説明の所にURLを貼っては どうでしょうか? この物語を読む前にURLから大好きな人は。 にすぐに行ける様に。 (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません...。 今物語の説明読んでいて思ったのですが...。 この歩む道。のお話の前に大好きな人は。 ってのがあるんですよね? (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリ | 作成日時:2018年7月5日 7時

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