のっぽさんとおちびさん。３ (ページ10)

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110 柳田side ページ10

石「あーあ、取られちゃいましたね。笑」

Aの家からの帰り道、祐希がボソッとこぼした一言。

そうだ、俺たち振られたんだよな笑

柳「だな。笑

でもさ、Aが幸せならとりあえず良いんじゃない？

まぁ、山内がAをほったらかし始めたら俺らもちょっかい出すか。笑」

石「ですね。笑

どうします？慰め会しますか？」

高「慰め会？何でですか？」

健太郎はようやく頭が起きてきたらしい。

柳「ん？お前はいいんだよ。

今日は遅いしもう帰ろう。」

石「そうしますか。」

其々が其々の帰るべき所へと帰る。

不思議な事に、一人になっても涙は出なかった。

きっと祐希も同じだろう。

実は頭では早々に諦めてたのかな、俺。。

なんか…ショック、とか悲しい、とか全くない。

素直に山内とAを祝えてる。

良かったな、って心から思えてる。

………これもAが持ってる不思議なチカラだったりして。。

なーんてね。笑

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翌日。

今日からVリーグに向けて、チームでの調整が本格的に始まる。

全日本に召集されていた人達もチームを解散し、各々のチームに戻る。

Aが所属先に選んだFC東京と堺ブレイザーズでは其々のチームから一人ずつ交換されたみたい。

FCから堺には玉宅くんが、
堺からFCには外国人選手のペピチが。

ワールドカップ後からバレー業界はどんどん動きが出てきて、活気も出てきている。

これから色んなチームでVリーグ前にファンとチームの絆をより一層強めるため、ファン感謝祭などのイベントを実施するチームもある。

しばらくはみんな、忙しくなりそうだ。

………もちろん俺も。