不幸女子高生とトリプルフェイス (ページ40)

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36話(出逢い編) ページ40

「それでどっちに行けばいいですか？」

『取り敢えず真っ直ぐで…あ、でも私一方通行？とかこう…曲がっちゃいけないとことかわからないんですけど…』

確かそういうのあったよね？

「ああ、そうですね、こればかりは運転しないとわからないですよね
じゃあ、住所教えてもらっても？」

んー、どうせ送ってもらうんだし仕方ないか

『えっと…住所は…』

と住所を教えると

「30分ぐらいですけど、そこ大通り少ないですよね？どの道使ってるんですか？」

『歩きなら細い道とか……』

言うと、はぁ…と溜め息をつかれた

そして車も動き出す

「その細い道、街灯少ないですよね？
大通りじゃないから人通りも少ないはずですよ？」

『拐うには絶好の場所ですね』

「わかってるのなら何故…」

『どこを通ってもかわらない』

「え？」

『…大通りを歩いても拐われるんですよ、私は』

流れる外の景色を見ながら呟く

『道を変えただけで誘拐されなくなるなら苦労しないわ……』

その呟きは安室さんに聞こえていただろう

それでも彼は何も言わなかった