ストーリー56 ページ6
あ「ん〜〜〜、おいしっ」
花「食い過ぎだ、バァカ」
お金がないから、慎ましやかに行動しなければならないと思っていましたが、決してそんなことはありませんでした。
物産展の方々はみなさんとても優しくて、なんでも試食させてくれます。
そして、それを余さず漏らさず全て受け取り、とても充実した時間を送っています。
あ「あっ!奈良漬けだ!」
今までこってりしたものが続いていたので、さっぱり系の登場で、またも私の食欲が復活しました。
花「まだ食うのか…」
あ「まこちゃんも食べなよ」
花「んな年寄りくせーもん、誰が食うか」
あ「なんで?おいしいよ。…ほら」
そう言って、つまようじに刺さった試食の奈良漬けを、まこちゃんの口元に持っていきます。
花「……ぱくっ」
あ「ね?おいしいでしょ?」
花「……まぁ。」
やっぱり。
まこちゃんの好きな味だと思ったんですよ。
「______…っ!!!!」
………ん?
いま、何か聞きなれた声が聞こえたような…。
あ「まこちゃん、いま何か聞こえた?」
花「……知らね」
……。
やはり、気のせいでしたか…。
花「A」
あ「はい?」
ぐいっ
あ「えっ、わっ!」
名前を呼んだと同時に、まこちゃんは私の腕を引っ張り、人混みをかき分け
かなりのスピードで物産展会場から出て行こうとします。
….ちょちょちょっ!
私まだ物産展のほう回ってたいのですが!
あ「まこちゃんなにっ?なんで急に…」
花「もう飽きた。こんな人混みの中にいつまでもいれるか」
そういえば、まこちゃん人混みの中嫌いだったけど…、
にしても、こんななんの前触れもなく出て行くことないじゃないですか…。
……あーあ。
お父さんに、何か買ってあげたかったのにな…。
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美友 - いつも更新されてるかなって見に来てます。続き早く見たいので、更新頑張ってください。 (2018年1月14日 0時) (レス) id: e7a5b55c2b (このIDを非表示/違反報告)
makanyan - 続き早く見たいです! (2017年10月18日 8時) (レス) id: d834349331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:14がすき | 作成日時:2017年9月21日 21時