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ストーリー71 ページ21

笠「…うー…あー…、んじゃ、そろそろ帰っか。」


しばらくの沈黙の後、ゆきちゃんが頭を掻きながら気まずそうにそう言った。


あ「…え。」

笠「明日も朝早いしな。とっとと帰って寝るぞ。」


え、ちょっと、まって…。

わたし、聞きたいことまだなんにも…


あ「待って!!」


気がついたら、わたしは大声を出してゆきちゃんを呼び止めていた。


笠「……。」


ゆきちゃんはわたしの声に足は止めてくれたけど、振り返ってはくれない。



だけど、聞きたい…。

ここで聞かないと、わたしは…


あ「…あの日、わたしにキスしたのは、どうして…?」


ゆきちゃんの背中に、震えながらも声を投げかける。


笠「………。

……そりゃぁ…」



ごくっ と生唾を飲み込んでゆきちゃんの返事を待つ。


どくんっどくんっ て、自分の心臓がすごいうるさい。




笠「……っ。



………あー、や、その…、な、なんとなく…?」



あ「………は?」



なんと、なく…?


笠「魔がさしたっつーか、なんつーか…。
とっ、とにかく、深い意味はなんもねぇからっ…」



魔がさした…?

深い意味はない…?



なにそれ……。


……なんだそれ!!


笠「だから、お前はなんも気にす…」

あ「もういい…。」

笠「え…?」


……ゆきちゃんにとって、わたしってそんな存在だったんだ…。

そんな軽い気持ちで、キスできる相手だったんだ…。

わたしはゆきちゃんの大事な幼なじみだって、特別だって、大切にされてるって…。


…そんなのは、ただの自惚れだったんだ…。



あ「もう、わたしに話しかけてこないで。」



苦しい。苦しい…。


もう、思い知ったから…。


これ以上、傷つきたくないから…。



あ「ばいばい、ゆきちゃん。」




…もう、いいや。

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うたプリ大好き?(プロフ) - 楽しみにしています! (2019年9月10日 19時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
14がすき(プロフ) - うたプリ大好き?さん» 大変遅くなってしまい申し訳ございません。だいぶ離れてしまっていたんですが、頑張っていこうと思います。コメントありがとうございます!よろしければこれからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年9月9日 22時) (レス) id: c8accdc037 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます もう更新されないのでしょうか? (2019年6月30日 16時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
地味って便利 - 笠松先輩イケメンですね!楽しみにしてます。頑張ってください (2017年7月15日 22時) (レス) id: 3582ac3c0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:14がすき | 作成日時:2017年5月17日 22時

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