【ジェル】王子達に好かれてしまった【るぅと】

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ジェルボイス君がなかなか鞄を返してくれない。
まぁ駅とかにいったら返してくれるだろうと思ってずっと持たせてたんだけど
めちゃめちゃ駅スルーしてったから正直ビビッた。


『で、なんで私達こんなデートもどきしてるんですか？』

なんかよく分かんないカッッフェにきました。

店員さんが来たから「明日からお花が幻覚で見えるようになるくらい美味しいパンケーキ」とかいう
いかにもアレなパンケーキ頼んだ。

ジェルボイス君は「アイスコーヒーで。」って。大人かよ…パンケーキとのギャップえぐいじゃん…

店員さんがいなくなったのをチラリ見て、ジェルボイス君はお冷やを飲みながら言う。


「…だって、Aちゃんともうちょっと一緒にいたかったんやもん。」


うん…なんか…

前までは顔真っ赤にして何言ってんだおめぇとかなってたんだろうけど
イケメン耐性つきすぎてだんだんと平気になってきたぞ……あかん………

でもこれはセリフが可愛いので普通に照れて笑われた。

「なんや、てっきりるぅとに言われまくっとるかと思ったんやけど。」

『こればっかりは馴れないです……！』

「ふっ、可愛いね。Aちゃん。」


今のどこに可愛さを感じたのか分かんないけど、異性に可愛いとか言われたら誰でも顔真っ赤になる。私多分可笑しくない。


『…そういうこと、あんま軽々しく言わない方がいいと思いますけど』

ちょっとむくれて言う。警告です。
どこでもかしこも出会う人にこういうことしてたらジェル君はいずれ物理的に死んじゃうので。
ジェルボイス君はいつの間にか来てたコーヒーをずずっと吸った。

「軽々しく言ったつもりはないで？Aちゃんにしか言わんことやもん。」

そういうとこですよ先輩………

私の中枢神経が気持ちと裏腹に顔を赤くさせたので、照れを隠そうとパンケーキを貪る。なんか普通に美味しくて草

「そんな急いで食べたら喉つまるで？」


こやつ………私が照れ隠しでガンガン食べてるの分かって言ってやがる……キーー！！

全力で睨んでやる！でも今は無理だパンケーキ思ったより美味しい…好き…


「あ、待って止まって」


手をパーにして目の前に出してくる。

そのまま私の頬についてたクリームをとって、ペロって舐める。
ほ！？

「ん、確かに甘いねこれ」


急なイケメンに今日至上最強の赤面が発動された。つむじから湯気出るんじゃないかってレベルで顔があつい。


私が恥ずかしすぎて下うつむいてるとジェル君は、ははっ！と笑った。





「やっぱ俺、ほんとAちゃんのこと好きやわ」

ん？

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