【文スト】太宰さんの彼女は…【太宰治】

第19話:忘れて ページ21

______太宰side


私はAから顔を離した。

Aは少しぽかんとしていて、でもすぐに顔を真っ赤にした。

太「うふふっ。可愛い」

『…あぅ……』

もう一度してしまいたくなるのを抑え、ぎゅうっと抱きつく。

『……太宰さ……あっ！』

太「どうかしたかい？」

離れてみると口元に手を当て、焦っていた。

『ご、ごめんなさい！私…昨日、事故とはいえ……キス…してしまいました』

太「は……？誰と…」

___まさか…！

『中也さんと…です』

嗚呼、最悪。ほんっとに最悪。

なんであいつなんかと…。

…待って。

さっき"中也さん"って言った…？

少し前まで中原さんだったよねぇ…？

よし。中也許さない。

Aに目を向けるとずっと謝り続けていた。

太「A。そんなに謝らないで」

『でも！私太宰さん以外と…』

その言葉に、彼女が好きなのは私なのだと改めて思い知らされ、頬が緩む。

太「大丈夫だから。……でも…さっき私としたのに中也とした方を思い出しているのかい？……そんなの忘れさせてあげるよ」

そう言って床に押し倒す。

『…え』

驚いているAに啄むように口付けた。

少し経ってからAを見る。

私的にはこのままし続けていたいのだけれど…。

そう思いながらも、Aが苦しそうなので離れる。

太「忘れられたかな？」

『…ｯぁ……はい…』

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