第11話:茶髪 ページ13
______
声のした方を振り向くと緩く巻かれた茶髪の女性が立っていた。
？「やっぱり治だー！何で連絡くれないの？」
太「…君は…」
？「もう！忘れたの？凛だよ凛！」
もしかしてこの人は…と、凛と名乗る女性を見る。
でも、この前の人とは声が違う…？
凛という女性は此方に気づいたようでじぃっと私を見た。
凛「はぁ…また？治が他の女と歩いてるとこ何回か見たけどさぁ、いっつも同じ様な人だよねぇ」
『同じ…？』
凛「そう！治ってさ、ロングで巻いてる茶髪の女ばっか連れてるんだよね。ほら、貴方もそうでしょう？」
『え……？』
太宰さんが一緒にいてくれるのはそういう理由なの…？
凛「ねぇ、もう私にすればいいじゃん。結局誰でもいいんでしょ？」
太「…違う」
凛「どうせその子も用済みになったら捨てるんでしょう？だったら…」
直後、太宰さんから殺気が放たれた。
女性はﾋｯと声を上げる。
太「煩いな。君にはもう関係ない。…A、行こう」
『ぁ…はい』
嗚呼、どうしよう。
私もいつか捨てられるのだろうか…。
家に帰ると太宰さんはソファに座り、横をトントンっと叩いた。
隣に座れってことかな…？
私は静かに横に座る。
太「A。今日の女性が言っていたことは忘れてくれ給え」
忘れる…？
そんなことできるわけない。
だって太宰さんがもし本当にこの容姿の人を好きなだけだったのなら、私も…。
『…わかりました』
けれどそんなこと言えなくて、唯了承することしかできなかった。
次の日。
私は仕事だった為、探偵社に出勤していた。
お昼頃、春野さんにおつかいを頼まれて街を歩いている時、太宰さんを見かけた。
声を掛けようかと思って彼の方に向かって歩いたが、途中で立ち止まり、来た道を走って戻った。
太宰さんの隣にふわふわとした茶髪が見えたから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 513人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アミ - 更新おめでとう御座います!太宰さんと夢主ちゃんが幸せになることを願っています!更新頑張ってください! (2020年4月21日 11時) (
レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - アミさん» ありがとうございます！頑張ります(^^) (2020年4月8日 16時) (レス) id: b463e0700f (このIDを非表示/違反報告)
アミ - すごく面白かったです!更新頑張って下さい! (2020年4月8日 13時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - あげはさん» わあぁそうなんですか！ありがとうございます。頑張ります！ (2019年6月21日 21時) (レス) id: b463e0700f (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - (っω<`｡)ドキドキです。大好きな作品で毎日続きを頭で気にしながら過ごしてます。頑張ってください。 (2019年6月20日 19時) (レス) id: b629904c03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水月 | 作成日時：2019年6月10日 20時
