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「……はぁ…」
雲一つない真っ青な空の下
特に景色もさほど良くない学校の屋上で
一人、ため息を吐く。
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つい最近まで、
あの二人とずっと一緒に居たい。
なんてボヤいていたのに、
今はあの二人と居ると、
ちょっとしんどい。
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＿＿ずっと前からAの事が好き。
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紫耀の公然告白事件から
実は数日が経った今、
紫耀と廉の関係が、もう最悪で。
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〜休み時間〜
「…ね、ねぇ。二人さ、売店行かない？」
平野『いいよ。何買うの？』
「いや、…決めてないんだけど。…ねぇ廉も」
永瀬『俺はええわ。』
平野『………』
いつも着いて来るはずの廉は、
目を背けて携帯ゲームにわざと集中する。
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〜授業中〜
平野『A、A。』
「…もぉ、…また教科書忘れたの？」
平野『…ハハハッ、机引っ付けていい？』
「…仕方な」
永瀬『紫耀。』
すると、後ろからバンっと
紫耀の机に放り投げられた廉の教科書。
永瀬『俺の貸したるわ。』
平野『…投げんなよ』
永瀬『A、俺に見せてや。』
「……はい？」
永瀬『教科書、紫耀に取られたから。早よ。』
平野『………』
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という事がまだまだ他にも沢山あって。
基本的に、廉の態度が悪すぎる。
紫耀もあれだと、そろそろキレるよ。
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「…はぁ。もぉーーどうしよぉーーー…」
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屋上の柵を背もたれにして
萎れるようにしゃがんで座る。
紫耀にも、まだ返事してないし。
廉とも何故かギクシャクしてるし。
二人共バッチバチだし。
私は私で、
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＿＿お前のせいで拗らせとんねんこっちわ。
＿＿Aには指一本、触れさせないよ俺。
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ハッキリしないし。
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ガチャ
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平野『やぁっぱりここに居た。』
「…っ！！」
すると突如、
ひょっこりと扉から顔を覗かせた紫耀は、
頬をクシャクシャにして笑いながら
ゆっくりと私の方に近づいて来て
平野『はいコレ。』
「……ぁりがと。」
いつも飲んでいるミルクティーを私に渡した後、
“よいこらしょーっ”なんて言いながら隣に座る。
ゆらゆらと風でなびく紫耀の茶色い髪を
私はそっと眺めた。
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月29日 20時
