～幼馴染と私～【永瀬廉】 (ページ15)

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私は、ぴたりとその場で立ち止まる。

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永瀬『…なに。』

「………。」

別に、どうでもいい。

廉の好きな人なんて。

「惚れてる子って？」

永瀬『…は？』

立ち止まる私の所へ

廉はまた、戻って来た。

永瀬『なんて？』

「それ、私の知ってる人？」

別に聞きたくない。

興味ない。

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廉の手がゆっくりと私の頬を包む。

永瀬『お前らしくないやん、どうしたん？』

「………。」

永瀬『…んふふふ、いつも聞き流すやん。』

そう。

いつも聞き流す。

廉の好きな人なんて、どうでもいい。

なのに、

永瀬『言っていいん？』

「………。」

真っ直ぐに見つめられる茶色い瞳から

私はまた、目をそらす。

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永瀬『…ズルいでお前それ。』

廉の好きな人

いつもならそんな話、

聞き流して知らないフリして

ずっとやって来たのに。

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永瀬『お前のせいで拗らせとんねんこっちわ。

幼馴染の関係壊したくないんやったら、

それ以上、お前も煽ってくんな。』

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私の頭を優しく撫でて

“早よ行くで”

と、廉はまたゆっくりと歩き始める。

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廉の好きな人

「廉、待って！！」

永瀬『んふふ、もぉおお早よ行こーや』

「…待って。」

永瀬『……。』

それは、

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ずっと、昔から変わらない。

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永瀬『お前やっぱ最近おかしいで。』

「………。」

永瀬『どうしたん。』

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廉の好きな人は

もう知ってる。

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だって、

永瀬『A？』

「……」

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それは、私だから。

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