～ネコ日和～【永瀬廉】 (ページ34)

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外に吊るしてあった干し大根を取って

水に戻す。

ゴボウ、にんじん、米の研ぎ汁などと一緒に

ゴロゴロと煮て筑前煮にした。

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永瀬『ただいまぁーーー、あー寒い寒い』

「お疲れ様！もうすぐご飯出来るよ。」

永瀬『俺の鼻真っ赤やねん、見て？』

「はいはい。ふふっ、早くお風呂入っておいで。」

“A冷たないっ！？”

なんて言いながら

廉は小走りでお風呂に向かった。

外は、

もうすっかり白に覆われる。

そうなると欠かせないのが、雪掻きだ。

私が夕ご飯を準備している間も

廉は雪掻きを続けてくれていた。

鼻を真っ赤にしてまで頑張ってくれた廉に

温かい食べ物を用意して待っていた私。

今更だけど、本当。

私達、恋人みたい。

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永瀬『いっただっきまぁーーす。』

「いただきます。」

味の染みた大根が心を温める。

永瀬『…はぁ。…うめぇ～』

「はははっ、良かった良かった。」

永瀬『マジ染みるわぁ…』

12月。

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真っ白な雪に囲まれたこの家は、

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ガタカダ…

ガタカダ…ガタカダガタカダ…

時に大嵐に見舞われる。

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永瀬『…なぁ。これ家大丈夫なん？』

「ふふふっ、廉怖いんだ？」

永瀬『…んふふふ、ちょっとビビってる。』

窓の向こうに映る嵐を

二人で立ちながら眺めた。

ガタカダと風の音で騒がしい家の中、

永瀬『Aは怖くないん？』

「毎年一人だもん。慣れちゃったよ。」

永瀬『…ふーん。』

廉は眉をハの字にして、

不安そうにする。

そして、

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永瀬『今日一緒に寝ようや、A。』

「いやです。」

また、こんな事を言い出した。

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もぉ、…またそんな事言って…

と、私は呆れるように窓から離れて

居間を後にしようとした時

永瀬『待ってって…』

「ちょっと…」

永瀬『本間に怖いねんって…これガチこれガチ！』

私の腕を引っ張り、

引き止めようとする廉。

永瀬『もぉーー、ぜーったい触れへんから！』

「はい？」

永瀬『布団も離して敷いたらいいから、な？』

「何を言ってん」

永瀬『じゃないと俺寝られへんねんって。
やらしい事とかマジでせぇへんから！本間に！
…お願いやから無視せんとって。…なぁぁーって！』

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