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廉のリュックの中は、
服、服、服、服、ほとんどが服だった。
だけど、どれもがハイブランドのもので
いつも洗濯する度に罪悪感に苛まれる。
「…シワシワになっちゃうよ。」
直射日光の光に当てて干す洗濯物。
早く乾くが、服にとってはあまり宜しくない。
永瀬『……A、ぉはよ。』
「あ、おはよう。」
永瀬『…俺昨日、暑すぎて床で寝とった。』
「知ってる。朝見たら床にへばり付いてたもん。」
寝癖をつけてやって来た廉。
「朝ごはん、食べよっか。」
永瀬『食べる。』
「ふふふ、顔洗って待ってて。」
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8月の終わり
廉がうちに来て
あっという間に1か月が経った。
初めの頃は、
どうせすぐに飽きて帰るだろう。
都会の人が、急にこんな所に住めやしない。
そう思っていた。
居ても1か月。
それ以上は耐えられないだろうと。
でも、廉はむしろ逆だった。
私の田舎臭い暮らしを見て
隣で楽しそうにして笑うの。
廉は起こさなくても、
朝早くに起きるようになった。
雑草を取ったり、草刈り、野菜の収穫も毎日廉は、
文句一つ言わずに黙々と作業に没頭した。
でも、
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永瀬『いっただっきまぁーーす。』
「ふふふ、いただきます。」
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＿＿1年間って決まっちゃってんのよ。
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まだ1か月、
もう1か月。
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この村に馴染んでいく廉
前より多くなった洗濯物の数
永瀬『A？』
「…えっ？」
永瀬『どしたん。ボーッとして。』
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廉は、帰る場所がちゃんとある。
ここは、廉の寄り道に過ぎないのだ。
「なんもないよ。早く食べよ！」
永瀬『…うん。』
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廉の、しばしのお暇なんだから。
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月15日 10時
