～恋するオタク～【永瀬廉】２ (ページ44)

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永瀬ならやりかねない

ここに居た誰もが、同じ事を思ったであろう。

男も女も、そーーーっと出て行った。

残された私達。

荒らされた部屋や、苛立ちよりも先に

こっちの方が気になった。

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髙橋『…廉の人脈って』

「…ちなみに亮太くんって今、…生きてる？」

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永瀬はズボンのポッケに手を入れて

ニヤリと笑い、

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永瀬『いざと言う時の為にな。人脈は大事よ？

で、亮太？え、誰それ。あ、分かったアイツね。

アイツならぁー、

撲殺のちょっと手前ぐらいで止めてやったわ。』

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さ、片付けよか。と永瀬は切り替えて

床に散らばった物たちを平然とした顔で拾いだす。

海人もそれを真似るようにして

永瀬の隣にしゃがんで座った。

髙橋『…いやいやいや、…撲殺って』

永瀬『嘘じゃ！笑なんもしてへん。』

髙橋『ほんと？』

永瀬『海人知ってるやろ。俺の人脈薄っすいの。笑
撲殺出来るほど筋肉ないし、俺。』

髙橋『あははっ、本当だ。忘れてた！笑』

永瀬と海人の背中を見て、

私は再び、視界が涙で揺れる。

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目を擦りながら、

私も永瀬の隣に行って座る。

永瀬『んふふ、…なに泣いてんねんお前…』

「っ、…泣いてない！…」

永瀬『………』

泣きながら

私はビリビリに破られたポスターを拾い集める。

すると、

私の頭の上に大きな手のひらが重く乗って

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永瀬『……さっきは、ありがと。』

「……？」

永瀬『……』

そして、優しく頭を撫でられた。

その後はなにも言ってくれなくなった。

だけど、永瀬の顔があまりにも赤いから

私もなにも言えなくなった。

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