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「……っん、廉くん?」
『あ、…起きた?』
「……私…あれ」
『水飲む?』
「…うん」
深夜の2時
Aは目が覚めたのか
ムクッと上半身を起こして
何故か俺が居る事に少々困惑気味。
『…はい、水』
「ありがと…ここまで、廉くんが運んでくれたの?」
『おん、』
「え、…ごめん、…」
悪いのは、俺よ。
酔わせて、近づこうとしたのは俺。
ただ、さすがに寝込みを襲う気分にはなれなくて
ひたすら、寝息を立てるAの顔を眺めてた。
『……風呂入る?』
「…うん、…あ、でもそれより廉くん…」
『俺はええわ』
「悪いよ、…待ってて、お風呂入れてくるから」
これも、想定内。
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「私、ソファで寝るから」
『…ええやん、なんもせんから一緒に寝よ』
「それは…」
『俺眠たい。…早く寝よや』
一つのベットに2人で入るのも想定内。
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俺から背を向けて横向きで眠るA。
後ろからAの腰に腕を回すと、
「…何もしないって言った」
『…何かに抱きついてないと寝られへんのよ俺』
「離して」
『嫌や。』
背後から覆うように抱きついて
Aの首筋に、
俺はわざと唇を当てる。
抵抗しないAをいい事に
それは徐々にリップ音を鳴らしながら
唇を移動させていき
「……私、」
『………?』
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「…私、全然自信ないよ」
『……』
Aは未だ背を向けながら小さく言う。
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「あれから、…恋愛してない。」
『……』
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Aの肩は、
少しだけ震えていた。
俺はさらにAの身体を
後ろからギュッと包み込む。
『むしろそっちの方がええけど』
「…私、面倒臭いよ?」
『全然。俺は受け止めるよ』
「…すぐ不安になるよ?」
『不安にさせへんように努力する』
「……私、」
『Aの全部が好き』
「……」
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Aは、
ゆっくりとこちらへ向きを変え
真っ暗な中でも綺麗な瞳と視線が重なる。
「……」
『忘れられへんかった……お前の事。』
横向きになるAの目からは
理由の分からない、涙がこぼれる。
『…Aは?』
「……」
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『…Aは、…まだ俺にチャンスくれへんの?』
「……」
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aimi(プロフ) - ギャーーーーーーーーーーーわーーーーー‼️今回もすごかったです‼️廉くん目線難しかったですよね?私達のためにありがとうございます✨これからも応援してます✨ (2021年11月2日 19時) (レス) @page42 id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - 長文すみません、、、 (2021年11月1日 20時) (レス) id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - すごく面白かったです‼️まとめみたいなのが大好きです❗️廉くんも可愛かった❤️すごく良かったです‼️これからも頑張ってください!応援してます✨ (2021年11月1日 19時) (レス) id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - 初めまして?小さな世界の感想書くところがなかったのでこちらでいいですか❗️書かせていただきます✨ (2021年11月1日 19時) (レス) id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
ayu(プロフ) - かなさん» かなさん★おーーーまたせ致しましたすいません…( ;∀;)ようやく新作公開しております!是非お暇な時に読んでいただけると幸いです★ (2021年1月31日 2時) (レス) id: 72acefca01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayu | 作成日時:2020年11月27日 19時