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お店を出てすぐの所にある小さな公園。
私は、
その公園のベンチに腰を下ろした。
「…申し訳ございませんでした」
永瀬『とりあえず水飲め。』
私の言葉を無視して、
先輩は私にペットボトルの水を差し出した後
隣に足を広げて座った。
高い鼻筋
滑らかなフェイスライン
先輩の綺麗な横顔を、
私はジッと見つめた後、
頂いた水を一口喉に通す。
永瀬『お前、どこが底無しの酒豪じゃ。』
「……。」
永瀬『んふふ、�盒兇�俺に口滑らしとったわ。』
海人か。
まぁ、でも。
いずれバレていた事だけど。
「…申し訳ございません。」
永瀬『……。』
あーあ。
結局、迷惑かけてしまったな。
私だって出来るって所
見せたかったんだけどなぁ。
私ね。
多分、
お肉とか、お寿司とか、中華とか。
そんなのきっと、どうでも良くて。
私、先輩にただ
褒めて欲しかったんだと思う。
いつも無表情な先輩が
たまにふと私に向けて笑いかけてくれる、
そんな姿が私は見たかっただけなんだと。
でも、結局こんな状況になっちゃって。
やっぱり出来損ないの新入社員…だなんて
先輩は、思っているに違いない。
「…先輩、」
永瀬『俺こそごめん。』
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「…え？」
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下を向いて座る先輩は、
重い前髪に目元が隠れていて
表情が上手く読み取れないけど、
確かに今、…ごめんって。
「…なんで先輩が」
永瀬『俺が、お前を無理させたからな。』
と、先輩は悲しく笑っていた。
…え、…違う。
…違うよ先輩。
.
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永瀬『ごめんな』
まただ。
先輩は眉を下げて笑いながら
私の頭に手を乗せて
髪をクシャクシャっと撫でてくる。
そんな風に笑って欲しかったんじゃない。
先輩にそんな顔、させたかったんじゃない。
私はただ…
.
.
永瀬『…えっ、ちょ…お前泣い…』
「…せぇんぱいのバカァァーー…っ…うぅ〜…」
永瀬『…え、なんでなんで…はっ……え？』
もぅ、酔っ払ってるから仕方ない。
ごめんなさい先輩。
なんだか、涙が止まらないんです。
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月7日 12時
