～先輩の隣は～【永瀬廉】 (ページ14)

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“新しい仲間を祝して、かんぱ～い！！！”

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今日は、新人歓迎会

まだ話した事も無い先輩方や部長など

大人数での飲み会。

乾杯をした後、

手に持つジョッキをしばらく見つめる私。

…ビール。

…わたしゃ…飲めねぇんだ。

お酒がめちゃくちゃ弱い私は、

ビールなんてもっての他。

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とりあえずビールで！

の雰囲気についやられてしまい、

苦手なビールを頼んでしまった。

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永瀬『ん』

「え？」

永瀬『いや、乾杯』

「あ、はい、乾杯！！」

私の隣に当たり前のように座る永瀬先輩は、

少しネクタイを緩ませて、オフモード。

お互いのジョッキをカチンと音を鳴らして乾杯した後

ゴクッゴクッと喉仏を動かして

勢いよくビールを流し込む永瀬先輩の姿は

なんだかいつもより色っぽく見えた。

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えい。

私も飲んじゃえ。

先輩の真似をするように、

目を瞑り、ゴクゴクと私もビールを流し込む。

「…プハァーーー！！」

永瀬『んふふ、おっさんかお前。』

「ヘヘッ……」

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まっず…

非常に不味い。

やはりビールは、美味しくない。

苦いし、最悪。

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永瀬『お前、ちゃん覚えてるやろな？』

「はい。先輩、任せて下さい。」

永瀬『ん。』

永瀬先輩にグッと親指を立てて

満面の笑みを見せると、

鬱陶しそうに笑われた。

そう、

先輩は私に何を覚え込ませたかというと…

それは、ほんの数時間前の事。

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「今日、なに食べれるんですか？」

永瀬『は？』

「新人歓迎会！私、歓迎されるんですよね？」

永瀬『…はぁ…。うん…そうやな。』

訪問先から車で会社に戻っている途中、

私は今日の歓迎会を楽しみにしていたので

運転中の先輩に話しかけた。

でも、呆れたように深く溜息をつく先輩に

また変な事言ってしまったのだろうかと、

不安な目で先輩を見つめた。

永瀬『新人歓迎会で、普通に飯食えると思うなよ』

「…え！？…ご飯、…食べれないのですか？」

永瀬『んー、腹いっぱい食うんは無理やな。』

どういうこと…

新人歓迎会という、拷問ですか？

分かりやすく落ち込む私。

永瀬『お前が今日歓迎会でする事、

今から言うから覚えとけ。』

「…え？」

永瀬『メモ取れ、早よ。』

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