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「男って奴には二種類の血が流れてる。一つは家族や仲間、自分の巣を守り安寧を求める防人の血。もう一つは巣から出て獲物を求めるさすらう狩人の血。
あの男の目は狩人というより、獣に近い。大人しく巣におさまっているタマではあるまいよ。
もしかしたらあの娘、今まで寂しい思いをして生きてきたのかもしれんな…」
『(寂しい思い、か。あの時も寂しい思いだったのか…?わかんねーや)』
そんなことを考えていると、隣から声を掛けられた。
「Aさん、どうしやした?気分優れないとか?」
『いや、何でもないよ。さっさとコイツら管理局に放り投げて帰ろーぜ。って事で、其奴ら手段は何でもいいからとりあえず、管理局に放り投げて来てー』
「はい!」
「丁重に扱えっつっただろーが!!」
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『ふぁ〜あ〜あ〜』
「でけェ欠伸だな」
縁側でぼーっとしていると、煙草を吸いながら土方くんが呆れた顔でそう言った。
『最近疲れが取れなくてねぇ。歳かな』
「どうだかな。つか、見廻りどうした」
『あっ』
「早く行ってこい」
『ちぇっ』
私は仕方なく見廻りに出た。
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作者名:東雲 | 作成日時:2023年1月25日 0時