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「フン。何かよからぬ事でも考えてたんじゃねーの。夜兎の力を悪用しようって輩が巷にゃ溢れてるからな」
星海坊主が眼鏡をくいっと上げながら言う。
それを聞いた銀時はスプーン片手に言い返した。
「なんだァ?悪用ってどういう事だコラ。てめーの頭で大根すり下ろす事を指すのか?」
『…はァ…』
「大体、長い間娘ほったらかしてた親父がとやかく言えた義理かよ」
「なんだァ?こちとら必死に探し回ってたっつーんだよ。ちょっと目離したら消えてたんだよ。難しーんだよ、この頃の娘は。ガラス細工のように繊細なんだよ」
「何言ってやがんだ。ガラス細工のような危なげな頭しやがって」
通路にまで出て言い合いをする
と、突然、星海坊主が銀時の胸ぐらを掴んだ。
「てめェェ今のうちだけだぞ強気でいられるのは!!30過ぎたら急にくるんだよ!!いつの間にか毛根の女神が実家に帰ってたんだよ!!」
『…て事は銀時もそろそろか…』
「おいてめっ…A!俺ァまだハゲねーぞ!?てかまだ3年はある!って…いだだだだ」
「ちょっ、二人共やめてください!」
『(私帰っていいかな…。てか帰りたいんだけど。総悟、今回こそドラマ録画してくれたかな…)』
どうやらこのバカ達に新八くんの声は届いてない模様。
そして私はバカ二人を放って考え事。
周りの目などお構い無しに星海坊主さんが声をあげた。
「とにかくてめーのような奴に娘は任せてられねェ!神楽ちゃんは俺が連れて帰るからな!!」
「なーーーに勝手に決めてんだァァ!!」
「ぐはっ!!」
その時、神楽ちゃんは星海坊主さんの頭目掛けて蹴りを入れたのだった。
星海坊主さんと共に銀時も吹っ飛んだ。
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作者名:東雲 | 作成日時:2023年1月25日 0時