馬酔木の助力～7部まで～ (ページ1)

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1(承太郎視点) ページ1

姉さんが倒れた。
仗助からそう連絡を受け、イタリアのコロッセオ近くに向うとそこには確かに意識のない姉さんの姿があった。
なぜかカメの上の宝石から半身を出している旧友、そして戦いに参加はしなかったものの一部始終をそのカメの中で見ていたらしいオインゴとボインゴに話を聞くと、どうやら姉さんはブチャラティとかいうやつを生き返らせて倒れたらしい。

「だが、消えてねぇということは死んではいねぇということだな。それに、そこの男が生命エネルギーを分け与えたということは人間一人生き返らせたくらいで死なねぇだろ」

姉さんを財団で保護、検査することになった。
その他スタンド使いたちも一回は財団の検査を受けてもらう。
ギャングの元ボスは倒れる前の姉さんの発言から財団・ギャング(ジョルノがボスとなるらしい)で一緒に探すこととなった。
見つかったらDIOたちがいるところに押し込もう。

「検査をしたところ特に異常なしだね。ただ目を覚まさないだけみたいだ」

「その唯一の問題が最大の問題なんだが」

花京院、ポルナレフと一緒に首をかしげる。

何度検査しても異常なし。
スタンド攻撃でもない。
しかし目を覚まさない。

「まったく…姉さんは本当に謎の騒動に巻き込まれるな」

「まぁ、別にAさんも望んで巻き込まれてるわけじゃないから許してあげなよ」

「とりあえず生きてはいるし、吸血鬼の生命力ならそう簡単には死なないだろう。しばらくは原因を捜査しよう」

「任せたぜ、花京院」

「いや、僕も忙しいんだけど…？」

ニッと笑うポルナレフにジト目で突っ込む花京院。
ただ今一番自由が利くのはこのメンバーでは花京院だけだ。
アブドゥルも今では年だ。爺ほどぼけてはいないが昔と同じ動きは不可能だろう。
ポルナレフはカメだし俺も責任者という立場なので自由が利かない。

花京院もそれはわかっている。しかたないなと肩をすくめ、その場を去っていった。
……やれやれだぜ。
俺も仕事をしつつ調べなければいけないな。