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ガシッ ガシッ
「っ足跡…？」
60キロの速さで走行しているバイクの横に音を立ててついてくる黒っぽい足跡。
それは、バイクのスピードが60キロを超えたときに少し離れた。
トンネルの出口がようやく見えたとき、対向車線にトラックが見えた。
危ない、と露伴が少しだけ減速すると…足跡は、後ろに座っていた私の体にくっついた。
グ、と体が重くなる。
いや、これは…力が、吸い取られている…！
「っおい、A！しっかり僕に掴まっていろ！」
そう言ってくれる露伴だったが、このままいけばこの足跡は露伴にも付くだろう…。
私はまだ吸血鬼だから『ああ、力が抜けているな』と言う程度で済むが、これが人間の露伴だったら、かなり厳しいだろう。
ゆっくりと手から力を抜く。
それに気づいたらしい露伴が「おい！」と声を出すのと同時に、私の体はトンネルの中へと落下した。
「止まるな！走り続けろ！」
「A！」
振り向いて止まろうとする露伴を制止し、私は一人、トンネルに残された…。
大量の足跡はどんどん私の体に付き、増えれば増えるほど体が重くなる。
それは、いつの間にか人型を形成する。
「……お前がスタンドか？」
「ああ、その通りだ。お前の養分を……俺にくれェ〜！」
なるほど。体の力が抜けていくのはこいつが吸い取っているからか…。
…そういえば、前に典明と承太郎が読んでいた漫画に似ている場面があったな…。
やってみるか。
「…ああ、いいぞ」
「…本当に？」
「ああ。むしろ限界まで吸い取ってもいい…耐えられるものならばな」
そう私が啖呵を切ったとき、露伴が戻って来てしまった。
それをみてニヤリと笑うスタンド。
「っバカ！なんで戻って来たんだ！？」
「僕を助けようとしたお人好しを放っておいたら、その…僕が悪いみたいじゃあないか！僕はそんな恩知らずじゃないんでね！」
「私なら平気だと言うのに…っ！」
私の言葉を無視した露伴。
その体にも足跡は付く。
ヘブンズ・ドアーを出したものの、もはや何も書き込むことができないほど力が吸い取られてしまったようだ。
「露伴ッ！Aさんッ！いますかっ！？」
トンネルの外から聞こえて来た叫び声。
あの声は…仗助か！？
隣から小さく「まさか、僕が乗り捨てたバイクを見て戻って来たのか…？」という疑問の声が聞こえた。
仗助も案外面倒見がいいからな…。たとえ相手が露伴でも放って置けなかったんだろう。
私たちは、あの部屋へと引きずりこまれた…。
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珠雨(プロフ) - 見たかったので嬉しいです！ありがとうございました！ (2019年6月20日 0時) (
レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 珠雨さん» 申し訳ございませんでした！非公開のままにしていたので今公開しました！ (2019年6月20日 0時) (レス) id: 3df8fd3191 (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - あの、５話が抜けてますよ…？ (2019年6月17日 2時) (レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - ありがとうございます！次は5部の原作の前なので、例のごとく無茶ばかりする主人公を温かく見守ってやってください！ (2018年9月4日 18時) (レス) id: 7da074e648 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 4部も面白かったです...！続き待ってます！主人公がどうなるか(どうなってるか)とても気になります...！楽しみです(^-^) (2018年9月4日 12時) (レス) id: 325d5630b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆ | 作成日時：2018年8月2日 12時
