28 ページ28
先生にばれてしまったため、体育準備室を出た。
仗助と億泰は自分たちの教師地へと戻り、私と重ちーは消えたサンドイッチを追っている。
重ちーがハーヴェストを使い見つけ出したのは…中学校の敷地内を歩く、スーツ姿の金髪の男だった。
「ミツケタゾッ！」
問い詰める重ちーとしらばっくれる男。
だが、重ちーがサンドイッチの紙袋を引っ張った時…嫌な予感がした。
「っおい、やめたほうが…」
私が言い終わる前に、ハーヴェストが引っ張った袋は破れた。
その中から出てきたのは…手。
マニキュアをつけているところから見るに…女性か？
地面に落下した手。
それを見て恐れおののく重ちーと雰囲気ががらりと変化した男。
「なんということだ…見てしまったか…そして……小僧、貴様…も」
これは…まずい。
この男……普通なわけがない！もしかして！？
「アクア・クイーン！」
「そこの女も…私と『同じ能力』を持っている…のか！その小っこい『物』と女は！」
「やはり、お前もスタンド使い…か。重ちー、ハーヴェストを消して逃げろ！ここは…私がこの男を食い止める！仗助たちに伝えろ」
「ふむ…君たち、二人きりかね…？さっきも友達二人も…仗助と億泰と言ったか…ね？君たちと同じ能力を持っているのかね？」
手を拾おうと座り込み、手を伸ばした男の周りをハーヴェストが囲む。
動くな、と警告する重ちーくんの前で、男は自らの経歴を語りだす。
吉良吉影、33歳、自宅は杜王町北東部の別荘地帯…独身…。
不気味だ…不気味すぎる。
なぜ自ら自分の情報を開示するんだ？
「なぜ…自分の事を話すんだ？」
「私は常に『心の平穏』を願って生きてる人間と言うことを説明しているのだよ。『勝ち負け』にこだわったり頭を抱えるような『トラブル』とか夜も眠れないといった『敵』を作らない……というのが私の社会に対する姿勢でありそれが自分の幸福だということを知っている…。
もっとも、闘ったとしても私は誰にも負けんがね」
ゾクゾクと背筋が粟立つ。
杜王町と言う平穏な街にこんな…一般人の皮をかぶった善良に見える殺人鬼がいたことに対してか？もしくは……目の前の男の危なっかしい狂気に対してか？
「つまり重ちーくん、そしてAさん。君たちは私の睡眠を妨げる『トラブル』であり『敵』というわけさ。誰かにしゃべられる前に……」
「こっこれがッ！」
「君たちを始末させてもらう」
現れたのは、猫のような姿をしたスタンド。
「重ちー、逃げろ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠雨(プロフ) - 見たかったので嬉しいです！ありがとうございました！ (2019年6月20日 0時) (
レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 珠雨さん» 申し訳ございませんでした！非公開のままにしていたので今公開しました！ (2019年6月20日 0時) (レス) id: 3df8fd3191 (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - あの、５話が抜けてますよ…？ (2019年6月17日 2時) (レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - ありがとうございます！次は5部の原作の前なので、例のごとく無茶ばかりする主人公を温かく見守ってやってください！ (2018年9月4日 18時) (レス) id: 7da074e648 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 4部も面白かったです...！続き待ってます！主人公がどうなるか(どうなってるか)とても気になります...！楽しみです(^-^) (2018年9月4日 12時) (レス) id: 325d5630b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆ | 作成日時：2018年8月2日 12時
