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鈴美の叫び声に叫んだ康一。
鈴美はごまかしたが…さっきの話はうそにしては現実味がありすぎる。
さっきの話と鈴美から血の匂いがしないことを考えると…「話に出てきた女の子は…君のことだね」
鈴美の足元に歩いて来た犬は、先ほどの話に出て来た犬のように喉元が切り裂かれ、そこから血が流れ出している。
「そうよ。さっきの話は…あたしとアーノルドのこと。
あんたたちは15年前の『あたしが死んだ場所』に入り込んだのよ…。あたしと波長があったのね…。
ここは『あの世』と『この世』の境目なの」
「うわぁぁぁぁぁ！」
叫んだ康一を引きずりながら露伴が走り出した。
まあ、普通は幽霊と聞いたら怖いと思うよな。
「あら、あなたは逃げないのね？」
「今更幽霊程度を怖がるほどウブではないさ」
「ふぅん…あなた、さっき血の匂いとか言ってたけど……あなたも人間じゃあないの？」
「ああ。私は吸血鬼だよ。生まれは1868年のイギリスだ」
「そうなの」
話しながら、露伴たちの元へ歩いていく。
目の前で康一がエコーズを出し…そして、なぜか本体である康一が空中へと飛び上がった。
「なあ、鈴美。君たちがまだ成仏もせずにここにいるということは……
犯人は、まだ捕まっていないんじゃあないか？」
「……あなた、随分察しがいいのね。そうよ。
あたしは、あなたたちにその殺人鬼について誰かに教えて欲しいと思ったのよ」
スッと見せられた背中。
そこには、深く長い刃物か何かの刺し傷が付いていた。
ギサギサとしていてとても痛々しい。
怖い、と鈴美は言った。
思い出の町で15年にもわたって行われている殺人。
その犯人が捕まることで思い出の町は『殺人者の町』として名を馳せることは明確だからだ。
だから、『誇り』が傷つく、とも。
しかし、それでも鈴美は犯人を止めてもらうことを優先した。
「今も誰かが狙われているわ！あたしには何もできないッ！今度殺されるのはいったい誰なのッ！
あなたたち生きてる人間が町の『誇り』と『平和』を取り戻さなければ、いったい誰が取り戻すっていうのよッ！」
泣きながらそう訴えた鈴美。
康一は鈴美のその決意に胸を撃たれ、露伴は興味がなさそうなふりをしながらも自身の『好奇心』のために犯人を追うことを口にした。
「私は…そうだな……SPW財団のNo.2として、そして、私個人として協力することを約束するよ」
嬉しそうにほほ笑んだ鈴美は、「いよいよこの先に出口があるわよ」と立ち止まった。
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珠雨(プロフ) - 見たかったので嬉しいです！ありがとうございました！ (2019年6月20日 0時) (
レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 珠雨さん» 申し訳ございませんでした！非公開のままにしていたので今公開しました！ (2019年6月20日 0時) (レス) id: 3df8fd3191 (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - あの、５話が抜けてますよ…？ (2019年6月17日 2時) (レス) id: c32d1c54bf (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - ありがとうございます！次は5部の原作の前なので、例のごとく無茶ばかりする主人公を温かく見守ってやってください！ (2018年9月4日 18時) (レス) id: 7da074e648 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 4部も面白かったです...！続き待ってます！主人公がどうなるか(どうなってるか)とても気になります...！楽しみです(^-^) (2018年9月4日 12時) (レス) id: 325d5630b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆ | 作成日時：2018年8月2日 12時
